{"created":"2021-03-01T06:17:01.447171+00:00","id":10211,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"1218e913-f9a1-4b13-9865-dcc0c338f24d"},"_deposit":{"id":"10211","owners":[],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"10211"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00010211","sets":["336:635:636"]},"author_link":["30900"],"item_12_biblio_info_6":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"2005-05-31","bibliographicIssueDateType":"Issued"}}]},"item_12_date_granted_64":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"2005-05-31"}]},"item_12_degree_grantor_62":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_language":"ja","subitem_degreegrantor_name":"名古屋大学"},{"subitem_degreegrantor_language":"en","subitem_degreegrantor_name":"Nagoya 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h^{-1}、総降水量(R_tot)は3.5×10^3kgから9.0×10^8kgであった。また、ET_max、TCN、面積時間積算値(ATI)、R_totは、EA_maxと強い正相関を示した。一方、セル平均のATI(ATI_cell=ATI/TCN)、RI_max、セル平均の降水量(R_cell=R_tot/TCN)は、単一セルあるいは小さい多重セル積乱雲(EAmax<100km^2)ではEAmaxと共に増加したが、大きい多重セル積乱雲(EA_max)>100km^2)ではほぼ同じ値を示した。これらの結果より、積乱雲のスケールに伴う総降水量の増加は、単一セルあるいは小さい多重セル積乱雲では、TCNだけでなく積乱雲を構成するセルの強化にも依存しており、大きい多重セル積乱雲ではセルの強化というよりは、TCNの増加に依存していることが分かった。さらに本研究では、降水効率(ε_p)を、雲底から流入する総水蒸気量(V_tot)に対する総降水量(R_tot)で定義し、デュアルドップラー解析により発生から消滅まで3次元気流場のデータが得られた6つの積乱雲について調べた。これらの積乱雲のε_pは0.03%から9.31%であり、EA_maxと正相関を示した。この結果は、積乱雲の雲底から流入する水蒸気の90%以上が大気を加湿し、10%未満が降水に変換されて地上に戻ったことを示しており、暖候期の中国大陸上で発生する積乱雲が、対流圏下層の水蒸気を効率よく上空に輸送し大気を加湿していることが明らかになった。以上の結果より、暖候期の中国大陸上という大規模場では一様と考えられる大気場においても、発生する積乱雲の大きさや降水特性にはばらつきがあり、それらの関係には規則性があるということが明らかになった。そこで、このようなばらつきがなぜ生じるのかという観点から、解析した3日間で最も発達した積乱雲の構造を詳しく解析した。この積乱雲は1998年7月13日に発生したもので、多重セル型であり、最大エコー頂は19kmに達した。積乱雲が発達した大気場は、CAPEが2300Jkg^{-1}と大きく、一般風の高度5km以下の鉛直シアが1.6ms^{-1}km^{-1}と弱かった。積乱雲の成熟期には、その内部に40dBZ以上の一つの強いエコー域が観測された。 この強いエコー域は、ほぼ直立し、高度5kmから15kmまではほぼ同じ水平面積であった。強いエコー域の鉛直シアの風上側と風下側には、それぞれ鉛直シアの風下側と風上側に傾く2つの強い上昇気流が観測された。積乱雲の東側の下層から中層には、一般場にない、対流セルに相対的な北東風があり、下降気流を形成していた。この下降気流は2つの強い上昇気流の間に位置していた。下降する北東風は、積乱雲の南西側から流入する下層の空気を持続的に持ち上げ、鉛直シア風上側の上昇気流を維持していた。この下降気流とそれに伴う地上発散流は、鉛直シア風下側の上昇気流へ北側から流入する下層の空気を遮断しなかった。このような構造を持つ近接した2つの対流セルの強い発達が積乱雲の著しい発達をもたらした。この成熟期の構造が形成される過程においては、対流セルに相対的な北東風領域における下降気流の強化に伴って、鉛直シアの風上側で対流セルが持続したことと、鉛直シアの風下側で上昇気流の傾きが鉛直シアの風下側から風上側へ変化したことが重要であった。つまり、メソスケールの外力としての北東風と積乱雲の内部の対流セルの構造が、著しく発達した積乱雲構造とその形成過程に効果的であったことが明らかになった。このように、本研究は、大規模場としては一様な大気場であった梅雨前線の南側領域で発生した積乱雲のスケールと降水特性のばらつきとそれらの関係を示し、さらにそのばらつきの中で最も発達した積乱雲には、顕著に発達するための外的要因と内的要因が存在していたことを示した。またこの最も発達した積乱雲の構造は、これまで知られていた発達した積乱雲の構造とは異なるものであったことを明らかにした。","subitem_description_language":"ja","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_12_description_5":{"attribute_name":"内容記述","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"名古屋大学博士学位論文 学位の種類:博士(理学) (課程) 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