@phdthesis{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00010691, author = {河村, 英昭 and Kawamura, Hideaki}, month = {Dec}, note = {本論文は全8章よりなっており、第1章の緒論では本論文の目的を述べるとともに、高分子絶縁材料におけるトリーイング破壊に関する研究の背景について概説した。 第2章では低密度ポリエチレンの直流トリー発生電圧に及ぼす諸要困について調べた。更に、その結果を基にして直流電圧を印加した後、電極間を短絡して発生するトリーイング破壊(短絡トリー)についても調べた。短絡トリーの伸び長さは直流電圧の極性と大きさ、印加時間、試料温度、針電極の材質などの影響を著しく受け、変化することを明らかにした。そして、これらの諸特性から直流トリーに関連する空間電荷の効果について考察した。第3章では低密度ポリエチレン試料にあらかじめ直涜電圧を前課電した後、それと同極性あるいは異極性(極性反転)のインパルス電圧を印加して発生したトリーイング破壊について調べ、その現象に関連する空間電荷の効果について考察した。第4章では直流トリーに影響を及ぼす空間電荷の効果を定量的に調べるために、トリーイング破壊試験に使用したものと同じ針対平板電極系試料を用い、不平等電界における熱刺激電流の測定を行なった。そして、その結果から空間電荷に関連するキャリヤの発生源、キャリヤの種類、キャリヤ・トラップの深さなどについて検討した。第5章では化学架橋ポリエチレンの直流トリーを調べ、空間電荷に関連する架橋剤分解残壇の影響について考察した。その結果、化学架橋ポリエチレン中の架橋剤分解残壇はキャリヤ・トラップとして作用し、そのトラップ深さは約1.8eVであることが明らかとなった。第6章ではエチレン-酢酸ビニル共重合体の直流トリーを調べ、この現象に及ぼす酢酸ビニルの効果を明らかにした.そして、酢酸ビニルの含有量によって変化する材料物性に注目し、それらの空間電荷に及ぼす効果について考察した。第7章ではポリエチレンにイオン性共重合体のアイオノマをブレンドした試料を準備し、直流トリーと熟刺激電流に及ぼすアイオノマの影響について調べた。その結果、アイオノマのブレンド量を増加することによって、材料固有の絶縁破壊強さを低下させることなく固体中の空間電荷の量を抑制できることを明らかにした。この結果は、空間電荷の形成を抑制した新しい高分子絶縁材料を開発するための一つの指針を与えている。第8章は本論文の総括であり、第2葺から第7章にわたる研究成果をまとめると共に、この研究成果の工学的意義について述べている。, 名古屋大学博士学位論文 学位の種類 : 工学博士(論文) 学位授与年月日 : 昭和61年12月4日}, school = {名古屋大学, Nagoya University}, title = {高分子絶縁材料の直流トリ-イング破壊と空間電荷に関する研究}, year = {1986} }