{"created":"2021-03-01T06:17:35.771109+00:00","id":10748,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"8d0ace97-2036-444b-b1ee-9312e4d98e74"},"_deposit":{"id":"10748","owners":[],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"10748"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00010748","sets":["659:660:661"]},"author_link":["32309","32310"],"item_12_biblio_info_6":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"1989-03-13","bibliographicIssueDateType":"Issued"}}]},"item_12_date_granted_64":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"1989-03-13"}]},"item_12_degree_grantor_62":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_language":"ja","subitem_degreegrantor_name":"名古屋大学"},{"subitem_degreegrantor_language":"en","subitem_degreegrantor_name":"Nagoya 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経済発展と不均衡の拡大--収斂体系よりも発散体系が現実経済は何時も合理的に均衡を目指して動くとはかぎらない。むしろ一度均衡から離れると、どこまでも均衡から離れていく傾向があり、望ましい方向へと収斂するのではなく,むしろ拡散することが多い。現実の経済動向はどこかの段階で、それ以上の拡散的な動きを制約する要因が現れて反転していく。景気についていえば、その間に自律的に反転する場合もある。上昇から反落が起こる場合と、下降からの反騰が起こる場合とでは違っていて、それは供給力が需要に比べて著しく大きいか、逆に小さいかによって、一方のみに偏ると考えられる。それだからこそ、経済政策によって修正が行なわれる。ところが傾向的な動向に対処するために経済の体質を悪化させることがある。その場合でも一度方向が決まると、たとえ望ましくなくても、そのまま進行し、問題を拡大していく。問題が極端に大きくなり限界に達すると、経済の是正のために破壊的な変動が生じる。 フローとストックの相互関係--債務増大による経済発展経済をとらえる方法としては、フローであるGN Pをはじめ生産や輸出入など毎年作り出されるものの増加率を経済成長率などとして見ることが多い。それが重要であることは当然である。しかし、長い期間を考える場合には、物やサービスを経常的に産み出す機構や資産のストックの面を重視する必要がある。ストックを犠牲にすれば、一時的にフローを大きくすることができる。しかし長い間ストックを犠牲にし統けると、やがてはフローに影響を及ぼし、経済成長率を低下させる。持続的に経済発展を続けようとすれば、経済の拡大過程で、ストックも拡充することが必要である。現実にはマイナスのストックである債務を拡大して経済の繁栄を図ることができる。それが始まると、安易であるだけに、長い間続き、その間は経済的繁栄を続けることができる。しかし一方では債務が増大していく。それが限界に達すると経済の流れが転換し、大不況が現われる。 金融の役割と限界--債務増大と金利負担の限界ストックとフローの両者を結ぶ掛け橋が金融である。とくにマイナスのストックとしての債務が増大するためには金融が重要な役割を果している。金融面からの支援があるかぎり、繁栄を統けることは容易である。経済社会を大きく引さ上げるほどの金融的支援が続くのは、有力な経済主体があって、それが積極的に資産を減少させ、債務を増大させるからである。また、この主体に対し、他から積極的に融資を続ける必要がある。それができるのは余程の信用力を保持する経済主体である。その主体が極端なまで債務を増大させ、融資主体から見離されるまで、周囲を含めて繁栄を続けることができる。しかし、それは無限に続くわけではない。債務が極度に増大すると、金利の支払いが増加し、やがては経常的な経済活動をも阻害することになる。さらに進むと金利負担が増加して、やがは限界に達する。ストックの劣化を通じて繁栄を統けた分については、いずれ修正をせまられる。大変動を経なければ、過大となった債務を縮小し、正常化を達成することは難しい。それを回避するために最大の資産である人間の性格を変えることが推奨されることがあるが、長い将来を考えと賛成できない。将来にわたって、持続的な繁栄を願うとすれば、ストックを再構築しなければならない。その意味では短期的な繁栄を目指す場合と、長期的な繁栄を目指す場合とでは採るべき方法が異なる。現実には、とかく短期的な見方に偏りがちである。しかし、いずれ繁栄は続かなくなり、早晩、長期的な課題に取り組まざるをえなくなる。その過程では、経常的に犠牲を払う必要があり、その間、経済成長率の大幅な低下は避けられない。それだからこそ、むしろ苦難を覚悟して早目に対処し、債務を縮小して根本問題の是正を図る必要がある。","subitem_description_language":"ja","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_12_description_5":{"attribute_name":"内容記述","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"名古屋大学博士学位論文 学位の種類 : 経済学博士(論文) 学位授与年月日 : 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