@phdthesis{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00010762, author = {久冨, 泰資 and Hisatomi, Taisuke}, month = {Nov}, note = {紫外線及びエチルメタンスルフォネート(E N S)で突然変異誘発処理を行うことによって、野生出芽酵母Saccharomyces exiguus のホモクリックな株からヘテロクリックなa 型株、α型株を分離した。S. exiguus においても、Saccharomyces cerevisiae でみられるように, 接合型遺伝子座に連鏡していない単一の遺伝子がホモクリズムを調節していることがわかった。このS. exiguus のヘテロクリック株ではa 型細胞とα型細胞を混合すると,性的凝集に始まる一連の接合過程を経て接合子形成を行った。また、この接合過程は、相手型細胞から分泌される性フェロモンによって調節されていることもわかった。 Saccharomyces 属酵母の種間での性的相互作用を調べた結果, S. exiguus はS. cerevisiae 及びSaccharomyces kluyveriとは性的凝集集も接合子形成も行わないことがわかった。 S. exiguus のa フェロモンはS. cerevisiae の性的凍集を誘導する活性はなかった。これに対して、S. exiguus のα フェロモンには、種の障壁を越えてS. cerevisiae のa 型細胞の性的凝集を誘導するような活性が認められた。 この活性を指標にして, S. exiguus のα フェロモンの精製を行い, その一次構造の解析をした。その結果, S. exiguus のα フェロモンは、S. cerevisiae及びS. kluyveriのαフェ ロモンと同様に、1 3個のアミノ酸よりなるオリゴペプチドであった。そのアミノ酸配列は 相互に少しずつ異なっていることがわかった。これら3 種のSaccharomyces 属酵母(S. exiguus , S. cerevisiae , S. kluyveri )においては、3 種の合成したα フェロモンは、3 種のすべてのa 型細胞に対して、種間での交叉活性を示した。また、同種のα フェロモンの方がかならずしも高い活性を示すとはかぎらなかった。 最後に、S. exiguusと S. cerevisiaeの接合型決定及び接合型転換の機構の鞍似性を遺伝子D N Aのレベルで調べた。クローン化したS. cerevisiae のM A T遺伝子及びH O遺伝子をプロー ブに用いて, S. exiguusのゲノムD N Aに対して, サザンハイブリグイゼー ションを行った。その結果、S. exiguus には, S. cerevisiae のM A T遺伝子と類似性のあるD N A塩基配列は存在しないが、HO遺伝子と類似性のあるD N A塩基配列が存在することがわかった。このH O遺伝子と類似性のあるD N A塩基配列は、S. exiguus においては、約940K bの染色体D N A上に存在していることがわかった。, 名古屋大学博士学位論文 学位の種類 : 理学博士(課程) 学位授与年月日 : 平成1年11月11日}, school = {名古屋大学, Nagoya University}, title = {Saccharomyces属酵母における生活環の比較研究 : 野生出芽酵母Saccharomyces exiguusの性の遺伝及び生理を中心として}, year = {1989} }