@techreport{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00011120, author = {大磯, ユタカ and 伊藤, 雅史 and 大竹, 千生}, month = {Mar}, note = {第一にバゾプレシン(AVP)分泌調節機構に与えるオピオイドペプチド(OP)の役割、特にOPのサブクラスによる作用発現の相違についてラットを用いた検討を行った。浸透圧調節系においてはオピオイドδ、κ、μ受容体アゴニストは程度差があるもののいずれもAVP分泌を抑制したが、容量調節系においてはκ、μ受容体アゴニストがAVP分泌を同様に抑制することに対し、δ受容体アゴニストはAVP分泌に対して全く影響を与えなかった。以上の結果はOPのAVP分泌調節経路上の作用点はそのサブクラスの相違により異なることを示すものであると考えられる。第二にAVP分泌制御における抑制性神経伝達物質であるγーアミノ酪酸(GABA)とOPの相互作用について検討した。SDラットを用い、GABAをあらかじめ留置したカテ-テルから脳室内投与し、浸透圧性のAVP分泌反応に与える影響を検討した。一部のラットにおいてはGABA投与前にOP拮抗剤であるnaloxone処置を行いAVP分泌の変化を観察した。高張食塩水負荷ラットにおいてはGABA脳室内投与10分後より30分後まで血漿AVPは有意に低下し、30分後においては対照群に対しても有意の抑制を生じた。高張食塩水負荷ラットにおけるGABA脳室内投与の用量反応の検討では、100μg以上の用量によってAVPは有意に抑制された。GABAおよびnaloxoneのAVP分泌に与える影響の検討では、高張食塩水投与により上昇した血漿AVPは前述したようにGABAにより有意の抑制をうけ低下を示したが、この抑制はnaloxoneの前処置により阻害された。以上のように、GABAによるAVP分泌抑制がnaloxoneの前処置により部分的に解除された事実から、GABAのAVP分泌調節系には内因性OPを介する経路が介在する可能性が考えられる。今回の研究の結果からAVPの分泌制御機構には内因性OPが神経性調節物質として強く関与すること、またAVP分泌制御に関する複数の神経伝達物質間に相互関係が存在し繊細な調節作用をもつことが強く示唆された。, 科学研究費補助金 研究種目:一般研究(C) 課題番号:01570633 研究代表者:大磯 ユタカ 研究期間:1989-1990年度}, title = {オピオイドペプチドによるバゾプレシン分泌調節に関する研究}, year = {1991} }