@techreport{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00011140, author = {溝口, 明}, month = {Mar}, note = {1.ボンビキシンの非RI微量測定法を開発した.ボンビキシンに対するモノクロ-ナル抗体を多数作製し,その中から選んだ最適な抗体2種を利用して,ボンビキシンの時間分解蛍光イムノアッセイ(TR-FIA)を完成させた.この測定法は,測定感度・簡便性・安全性・測定時間の短縮等において,従来のラジオイムノアッセイ法に勝るものである. 2.TR-FIAにより,カイコの発生に伴う血中ボンビキシン濃度の変動を明らかにした.血中ボンビキシン値は,幼虫期に低く,蛹化後上昇し,蛹期後期には減少した.羽化後はオスでのみ急上昇が見られた.また、羽化直後にオス特異的に血中脂質濃度が上昇することが明らかになったことから,ボンビキシンは脂質代謝の調節に関与する可能性が示唆された. 3.ボンビキシンの生理機能に関し次の点を明らかにした. 1)ボンビキシンはカイコの主要血糖であるトレハロ-スの血中濃度を減少させる. 2)ボンビキシンは,中腸と外皮(筋肉を含む)のトレハロ-ス分解酵素の活性を上昇させる.脂肪体等に対してはこの作用はない.組織特異的なこの酵素の活性上昇が,血糖低下の原因であると考えられる. 3)ボンビキシンは,脂肪体にあるトレハロ-ス合成酵素の活性には影響を与えない. 4)ボンビキシンは脂肪体のグリコ-ゲンを有意に減少させる.中腸に対してはこの作用はない. 以上の結果より,ボンビキシンは貯蔵糖や脂質の利用を促進する作用があることが強く示唆された.また,成虫発生が進行する時期に一致して多量のボンビキシンが血中に現れることは,このホルモンが変態の進行に重要な機能を果たしていることを示唆する.エネルギ-代謝,タンパク質代謝の促進機能を持つ可能性があり,今後追究する予定である., 科学研究費補助金 研究種目:一般研究(C) 課題番号:04640655 研究代表者:溝口 明 研究期間:1992-1994年度}, title = {カイコのインスリン様ペプチド(ボンビキシン)の生理的機能に関する研究}, year = {1995} }