@techreport{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00011152, author = {大澤, 俊彦 and 川岸, 舜朗 and 堀尾, 文彦 and 内田, 浩二}, month = {Mar}, note = {生体内における酸化ストレスは脂質過酸化を含めた活性酸素により誘発される。血管内における酸化ストレスは生体分子の損傷をもたらし、動脈硬化や血栓形成の原因となる。なかでも血液中の活性酸素種によって引き起こされる酸化的損傷から赤血球を保護しているのが、グルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼ、スーパーオキシドジスムターゼなどの抗酸化酵素である。本年度は、まず、このような酸化的傷害を受けやすい環境にある赤血球を用いて、脂質過酸化により生じる物質が赤血球にどのような影響を与えるか検討を行った。まず、老化赤血球のモデルとして過酸化水素や過酸化物と赤血球を反応させると4-ヒドロキシノネナールに対する感受性が増加した。4-ヒドロキシノネナ-ルは、マロンアルデヒドと共に脂質酸化分解物の代表として最近注目を集めている物質である。そこで、赤血球を4-ヒドロキシノネナールと反応したところ、グルタチオン量が減少し、酵素タンパクのSH基への傷害、特にcarbonic anhydraseがその対象であることが明らかとなり、赤血球変化のよい指標となると期待されている。さらに、最近、注目を集めているのが糖尿病の合併症に及ぼすフリーラジカルの影響である。われわれは、糖尿病患者の尿中に酸化ストレスにより生成するバイオマーカー、カルボキシメチルリジン(CML)や 8-ヒドロキシデオキシグアノシンが排泄されることを見いだし、糖尿病の合併症も酸化ストレスの結果であることを明らかにした。ごく最近には、糖尿病患者の血液中にMRX,MRYと命名した新しいAGE_s(Advanced Glycation End Products)が存在することを明らかにすることができた。このMRX,MRYは羊やウサギの赤血球をグルコ-スと共にインキュベートしても生成し、特に、アルギニンとシステインが前駆体として重要な役割を果たしていることを明らかにし、現在、構造解析中である。, 科学研究費補助金 研究種目:一般研究(B) 課題番号:06453174 研究代表者:川岸 舜朗 研究期間:1994-1995年度}, title = {血管内における酸化ストレス発現機構の解析と制御}, year = {1996} }