@techreport{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00011191, author = {河野, 恭広 and 山内, 章 and 飯嶋, 盛雄 and 矢野, 勝也}, month = {Oct}, note = {一個体の作物の根系を構成する根は、発育学・解剖学的差異を有することが明らかにされつつある。本研究はイネ科・マメ科作物を対象に、それらの根の間の機能的差異を解明しようとした。まずイネ根系において、根系構造を解析するためには、従来から用いられてきた発育学的解析法に加え、根系構造の複雑さを定量化するフラクタル解析や、分枝構造を定量化するトポロジ-解析が有効であることを示した。次に、根箱における土壌水分条件や、根端培養法における培養条件を変化させた場合、とくに側根の発育が鋭敏に反応することを示した。また炭素・窒素の動態や、コハク酸脱水素酵素・パーオキシダーゼの加齢に伴う変動を調べ、根軸と側根とではエイジングのパタ-ンが異なることを明らかにした。さらには内生アブシジン酸やゼアチンリボシドの濃度比や動態の特徴から、側根と根軸は器官としての特徴を異にすることも明らかにした。また数種の主要なマメ科食用作物種の根系構造には、とくに側根の発達程度に起因する明瞭な遺伝的差異が存在し、さらに主根の伸長生長は、異なる環境条件に対して可塑性を発揮することを認めた。またラッカセイ根系において、菌根形成はその大部分が側根上で認められること、各根軸上では形成頻度は向頂的に増加し、その傾向は相対的に齢の進んだ1次側根でより顕著に認められることを明らかにした。また菌根菌接種に対して1次側根と2次側根は異なる発育反応を示し、その結果根系形態が大きく変化することを見出した。以上のように本研究は、一個体の根系を構成する根の性格をそれぞれの齢に注目しつつ調べることにより、それらは環境要因に対する発育反応、物質代謝・生理活性、菌根菌との親和性などにおいて明瞭に異なり、機能を分担しつつ根系全体の機能の発揮に貢献している実態を明らかにした。, 科学研究費補助金 研究種目:基盤研究(A)(2) 課題番号:08406002 研究代表者:山内 章 研究期間:1996-1997年度}, title = {発育解剖学的差異をもつ作物根系構成要素の機能的特異性の解明}, year = {1998} }