@techreport{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00011216, author = {飯田, 孝夫 and 森泉, 純 and 小村, 和久 and 吉岡, 勝廣 and 金, 潤信}, month = {Mar}, note = {酸性雨などをもたらす大気汚染物質の移流・拡散や原子力事故に伴う放射性物質の広域拡散の研究は地球環境問題の重要かつ緊急な課題である。大気中に存在する天然放射性物質のラドンは半減期が3.8日で,化学的に不活性である。ラドンの発生源は陸地表面にあるので,同じく地表面に発生源を持つ大気汚染物質の良いトレーサとなりうる。東アジア地域のいろいろな地点でラドン濃度を同時に連続測定し,気象解析と時間変動解析を行えば,大陸から気流に沿って大気汚染物質がどのように移流・拡散して行くかの情報を与える。広域成分のラドン濃度測定値を得るために隠岐諸島の五箇村、横尾山を選んだ。日本における広域成分ラドンの発生源となっているアジア大陸のラドン濃度を得るために、韓国のソウル、トンへと中国の煙台を選んだ。日本の代表地点として日本海側の金沢と太平洋側の名古屋を選んだ。大陸から気流に沿って、煙台、ソウル、トンへ、隠岐、金沢、名古屋でラドン濃度の時系列データを得ることができた。全測定期間のラドン濃度平均値は、ソウルが8.4±1.9Bq・m^<-3>、横尾山が2.2±0.8Bq・m^<-3>、五箇村が3.5±1.1Bq・ m^<-3>、金沢が5.6±0.7Bq・m^<-3>、名古屋が5.3±1.9Bq・m^<-3>であった。各地点の濃度は春期から夏期にかけて低く、終期から冬期にかけて高くなる季節変動を示した。流跡線解析や露点との比較から判断すると気団が大陸性であるか海洋性であるかによって、これらの季節変動は起きる。日々の変動も観測され、この原因の一つとして前線の通過に伴うラドン濃度上昇が挙げられる。オゾン濃度や大気汚染物質も同じ現象が見られた。隠岐では信頼性のあるラドンの広域成分の観測値が得られたので、今後大気の挙動のシミュレーションの検証に用いる予定である。, 科学研究費補助金 研究種目:基盤研究(B)(2) 課題番号:10044148 研究代表者:飯田 孝夫 研究期間:1998-1999年度}, title = {東アジアにおける大気汚染物質の挙動解明を目的とした自然放射能ラドンの同時測定}, year = {2000} }