@techreport{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00011235, author = {神塚, 淑子}, month = {Mar}, note = {科学研究費補助金の交付を受けていた2年間において重点的に行ったのは、唐初の道教経典『太上-乗海空智蔵経』(略称『海空智蔵経』)についての研究である。仏道論争が盛んであった唐初においては、道教は自らの優位を示すために、仏教の教理を包摂した内容の経典を多数作成した。『海空智蔵経』はその代表的なものであり、この経典の大半は、『涅槃経』『維摩経』『摂大乗論』『像法決疑経』などの仏典をもとにして作られている。この『海空智蔵経』を単に仏典の偽造として否定的に見るのではなく、もとにした仏典との詳細な比較検討を行うことによって、仏教の語彙や概念が道教に受容される際の特徴を明らかにすることができると考え、そのための基礎的研究として、本経の語彙索引を作成するとともに、『海空智蔵経』と仏典との対応関係を示した対照表を完成させた。この索引と表は、研究成果報告書として公刊する。これをもとにして、唐初の道教思想について論じた論文を近日中に発表する予定である。 その他、六朝期の道教経典に見える仏教思想の研究として、台湾で開かれた国際シンポジウムで、仏教の因果応報説が道教においてどのように受容されたかについて口頭発表を行い、のちに論文集として刊行された。また、唐の則天武后期の道教について研究し、『海空智蔵経』よりやや遅れて成立した『玄珠録』に見える仏教思想などを考察した論文を発表した。, 科学研究費補助金 研究種目:基盤研究(C)(2) 課題番号:11610015 研究代表者:神塚 淑子 研究期間:1999-2000年度}, title = {六朝隋唐期道教経典に見える仏教概念の研究}, year = {2001} }