@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00012216, author = {石橋, 順子}, journal = {言葉と文化}, month = {Mar}, note = {今日働く母親の子育てや少子化といった問題は大きな社会問題である。歴史を振り返れば子育てに関して、日本だけでなく世界の多くの国が「乳母」という育児法を生み出している。日本では「乳母の制度」は王朝、貴族の時代、また武士の時代では権力と富を持つ者たちのためのものだったが、時代が下がるにつれて広がりを見せ、江戸時代には「御乳母日傘」で育つことは江戸っ子の条件でもあったという。貴族や武士の時代、乳母は権力者の傍にいたため、乳母の職は、自身や一族が権力を獲得する要石ともなった。乳母の養い君あるいは君主に対する姿勢は封建的な主従関係を脱するものではなかったが、権力者の近くにいることが横暴とも見える振る舞いを許すことになったことが「枕草子」や江戸時代,俗に言われた諺「船頭、馬方、御乳の人」などで知ることができる。しかしこのような乳母の制度は今日まったく見られない。本論は日本の乳母の制度がいつまで存在し、どのように衰退していったのかを明らかにしようとする。その原因を探るため明治期以降の乳母に関する言説を取り上げその変化を見ていきたい。}, pages = {51--67}, title = {乳母の衰退 : 明治期以降の乳母制度}, volume = {11}, year = {2010} }