@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00012628, author = {加藤, 泰史}, journal = {名古屋高等教育研究}, month = {Mar}, note = {本稿の目的は、哲学科以外での哲学教育の可能性を掘り起こすために、哲学が本来的に持っている「越境する」機能に定位すべきことを提案すると同時に、ドイツ学科という非哲学科での具体的実践を自己分析して紹介することにある。筆者はもともと南山大学文学部哲学科に赴任し、そこで伝統的な哲学教育に従事していたが、理解不可能な 理由で文学部が解体され哲学科が消滅したのにともなってドイツ学科に移籍しドイツ哲学のポストに就いた。たしかにポストはドイツ「哲学」ではあるものの、学生は哲学だけを学ぶわけではなく、その意味で哲学が必修ではないという情況の中で哲学教育を担当することになった。このときに助けになったのが応用倫理学研究であり、日本感性工学会の感性哲学部会での研究活動である。それは哲学の越境する機能を再確認することにもなったが、また同時に異なる学問領域の研究者・実務家との学問的交流を通して、ドイツ学科の学生たちのきわめて多様な問題関心に対応できる学問的素地を形成することにも役立ち、ゼミや講義の中で日常的な問題から哲学的な問いを引き出すことにも有効であった。ただし、課題としてはそうした問題意識を切り開くことをどのように哲学の古典的なテクスト理解・解釈に繋げてゆくのか という点であり、この問題に関しては具体的には課外の読書会などを自主的に開いて対応できているにすぎず、さらなる模索が必要である。}, pages = {83--92}, title = {越境する哲学教育に向けて : 非哲学科における哲学教育の可能性}, volume = {11}, year = {2011} }