@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:02001376, author = {小出, 祥子}, journal = {Nagoya Linguistics, 名古屋言語研究}, month = {Mar}, note = {万葉集において、目的語を準体句で表す場合、(1)格助詞を後接しない例(無助詞準体句)と、(2)後接する例(ヲ格準体句)がある。 (1)うち靡く春来るらし山の際の遠き木末の咲きゆく見れば(尾張連、08/1422) (2)石見なる高角山の木の間ゆも我が袖振るを妹見けむかも(柿本人麻呂、02/0134) 無助詞準体句の例のほとんどに、準体句の内容を契機とする「話し手の心的内容」が共起する。それに対して、ヲ格準体句にそのような特徴はない。この現象から、無助詞準体句は、形態上の述語の目的語ではなく、「話し手の心的内容の契機」としての意味的役割を持つと考えられる。ヲ格準体句は、心的内容の契機に偏らず、形態上の述語の目的語として機能するといえる。理由として、準体句が無助詞である場合、準体句と同様の形態である連体形終止文に見られるような、感動喚体的特徴が強く現れるためであることと、ヲ格準体句は格助詞ヲを後接することで、後続の述部用言との関係が明示され、目的語として機能するのだという考えを述べた。}, pages = {31--44}, title = {目的語となる上代の準体句について}, volume = {12}, year = {2018} }