@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:02001395, author = {内田, 智子}, journal = {Nagoya Linguistics, 名古屋言語研究}, month = {Mar}, note = {近代以前の音声研究は伝統的音韻学の中で行われてきた。そこでは「五十音図」が重視され、全ての音は、音図の行を一単位としてシステマティックに記述されている。その中で現れたヘボン『和英語林集成』(1867)の音図は、五十音図にアルファベットを付したものだが、「シ」「チ」「ツ」等に同行の他の子音字とは異なる子音字を当てていた。これにより、五十音図の歪みが露呈し、それらの音に対する注目は、歴史的音声研究と結びついた。一方で、ヘボン式綴り方は日本語音の音声学的研究を進展させた。「シ=シャ行音」「チ=チャ行音」と分類した研究者たちは、「直音」「拗音」という伝統的概念の見直しを余儀なくされた。「わたり」「口蓋化」等の西洋言語学の概念を消化しながら、昭和初期の臨時ローマ字調査会では、議論がさらに深化し、日本独自の音声記述が完成した。}, pages = {37--48}, title = {ヘボン式綴り方が近代の音声研究に与えた影響 : サ行子音・タ行子音を中心に}, volume = {10}, year = {2016} }