@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:02001403, author = {モスタファ, ヤスミーン}, journal = {Nagoya Linguistics, 名古屋言語研究}, month = {Mar}, note = {「定性」の概念は、名詞句に冠詞が付いているか否かということに結び付けられるのが、最近まで一般的な考えであったため、日本語のような統語的な定性マーカーがない言語については、「定性」の研究がそれほど進んでいないのが現状である。このような言語においても、冠詞がないとはいえ、定情報・不定情報が、何らかの方法で表されるのは言うまでもない。日本語には、定情報を表すものとして機能する言語要素があるということを明らかにすることが本稿の目的である。これを立証するために、体系的な定性標示を持つ、日本語と語族が異なるアラビア語を参照し、例文を分析することによって、アラビア語の定性標示に対応する日本語の言語表現を明らかにする。「定性」においては、話し手と聞き手に共通の知識があることが原則的な条件であるため、照応表現の一つである「観念的照応」を中心に研究を進めていく。従来の研究では、「観念的照応」といえば、指示詞「ア」の機能とされてきたが、本稿では、「裸名詞」も「あの+NP」も「親念的照応」として機能するという新たな見解を提案する。さらに、「裸名詞」、「あの+NP」のそれぞれによる「定性」の性質の違いを考察し、明らかにする。「裸名詞」は、過去において共有され、発話時点まで残っているような知識である一方、「あの+NP」の場合は、既に終了している出来事について、「あの+NP」を用いることによって、当該の出来事へのアクセスが可能になる。それぞれの性質について以下で詳細に考察する。}, pages = {51--66}, title = {日本語の定性標示「観念的照応」に存在する「裸名詞」と「あの+NP」の定性の性質の違いをめぐって}, volume = {9}, year = {2015} }