@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:02002003, author = {横倉, 真弥}, journal = {Nagoya Linguistics, 名古屋言語研究}, month = {Mar}, note = {Brown&Levinson(1987)のポライトネス理論においては,人間関係における距離感を一定に保つことと縮めることは両極のボライトネスになるが,M.モース(1973)以来展開された贈与論では本来矛盾しない。贈与交換システムの特徴は,上下関係や社会的距離があろうとも,互いが贈与交換を共有する関係にあることを強調し,そのような関係にあることを維持することで人間関係を構築・維持・強化していく点にある。上記理論をふまえたうえで,本稿では日本語のモノ及び行為の授受を表す授受形式について,次の2点を明らかにした.第1は,日本語の授受形式が贈与交換システムの発現形であるとし,贈与交換システムが支える配慮の体系が,言語上の配慮の体系に反映されている点である。第2は,第1で明らかにされた特徴を持つ授受形式が,日本語ポライトネスの中でどのように機能しているのかについてである。この機能を明らかにするために,P値(力(上下)関係)•D値(社会的距離)の両者あるいはいずれかが高い依頼の場面における表現使用の傾向を調査し,宇佐美(2002)の無標ポライトネスの概念を用い,その場面の性質との関連を考察した。その結果,授受形式はP値・D値の距離を維持したまま,その距離の質を贈与交換システムの距離に変換させるという機能を持つことが明らかになった。}, pages = {81--94}, title = {授受形式によるポライトネス上の距離の質的転換 : 贈与交換システムから見た人間関係の距離の維持と親近感表示の両立を糸口に}, volume = {6}, year = {2012} }