@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:02002007, author = {阿部, 裕}, journal = {Nagoya Linguistics, 名古屋言語研究}, month = {Mar}, note = {上代日本語に「複合動詞」が存在するのかについては、未だに定説を見ない。本稿では、上代日本語に多数出現する動詞連接「トリ-」について取り上げ、複合動詞の存否を中心に考察する。上代日本語の動詞「トル(取る)」が単独で使用される場合には、《常に目的語を伴う》《「手に」などのニ格を伴うことは少ない》という特徴を有する。また、「トル」は《自分の領域の外にあるものを(主として、手で掴むことによって)自分の領域の中に引き入れる》動作を表すと考えられる。これらの特徴を踏まえて上代日本語の動詞連接「トリ-」を調査したところ、目的語の存在しない「トリ-」、ニ格を顕著に伴いやすい「トリ-」、「トル」と「持つ」両方の特徴が保存されていない「トリ持つ」を確認することができた。この中には、前項「トリ」が接頭辞的である「トリ-」も存在する。このような、前項「トリ」が動詞「トル」の機能を有していない「トリ-」は、複合動詞であると考えられる。}, pages = {1--14}, title = {上代日本語の動詞連接「トリ-」について : 複合動詞の存否を中心に}, volume = {5}, year = {2011} }