@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:02002018, author = {深津, 周太}, journal = {Nagoya Linguistics, 名古屋言語研究}, month = {Mar}, note = {対話劇のシナリオとして,他者への呼びかけに用いる感動詞が頻出する近世の狂言台本において,「申(もうし)」系感動詞には特に多彩な形式が見られる。「申」系感動詞については通時的観点からの論考が多い。しかし,それぞれの形式の共時的段階における言語形式としての対立が看過され、社会的位相差を基準とした記述に留まるため,通時論においても説得的な説明に至っていない。本稿では,大蔵流狂言台本『虎明本』における「申」系感動詞を取り上げる。言語形式として統一できるものとそうでないものを整理し,それぞれ対立する形式に関しては場面的条件・待遇的条件を指標として,それらの使い分けの諸相を明らかにする。またその過程で,一般的な課題として,「日本語史における待遇表現研究に<初対面か否か>という条件を持ち込むことの必要性」,「畳語形感動詞と非畳語形感動詞は単なる表現的価値の差ではなく文法的価値の差を持つこと」を提示し,今後の発展の可能性を示す。本稿の整理は,それ自体を目的としたものというよりも,むしろ「申」系感動詞の構造的変容を考察する意味での通時的研究への足がかりとなるものであり,「申」系感動詞の歴史的研究の端緒として位置づけられる。}, pages = {49--60}, title = {大蔵流虎明本における「申」系感動詞について}, volume = {3}, year = {2009} }