@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:02002022, author = {内田, 智子}, journal = {Nagoya Linguistics, 名古屋言語研究}, month = {Mar}, note = {明治期の日本語文典には、五十音図に基づいた音の説明が見られる。本稿ではその中に現れる「母音」「子音」「父音」などの用語とその概念の背景を考察し、近世期における音声分析の実態を示した。伝統的音韻学では「ア行音=母」とされる。これは悉曇学で母音字を意味する単語mātṛkā, mātā(母の意)に由来する。悉曇学の哲学的認識と漢語音韻学の「韻」概念が融合し、近世期のア行音の記述が完成した。国学派の一派である音義派は、漢語音韻学の反切の理論を音図に適用して仮名反切を行い、音図の力行以下45音を分析した。これによりカ行以下45音が2音の結合であるという認識が示される。本来反切上字は子音を表示するが、仮名文字による反切では純粋な子音概念に到達できない。洋学者たちは、音素文字の獲得によって現代の子音の概念を理解した。現在使用される「子音」の語は彼らによる造語である。}, pages = {15--26}, title = {母音・子音の概念と五十音図}, volume = {2}, year = {2008} }