@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:02005372, author = {内田, 智子}, journal = {Nagoya Linguistics, 名古屋言語研究}, month = {Mar}, note = {昭和5(1930)年に始まる臨時ローマ字調査会では、綴り方をめぐって「ヘボン式」と「日本式」が意見を戦わせ、日本式論者たちは、当時西洋の学界において最先端の理論であった初期の音韻論を導入し、論争に勝利した。日本式論者たちは、以前より重視していた「国民的音声意識」を、Trubetzkoyの「発音意図」という言葉に置き換え、五十音図の合理性を説くことで、音図上の同行の子音は1つのphonemeであることを主張した。これは、同じ条件下において入れ替え可能なら同じphonemeであるとする、Jonesの述べる「差別素」の概念にも合致した。この論争では、「直音・拗音」という枠組みについても議論され、日本式論者はその合理性を立証した。一方で、従来、音韻論に類似の概念を持っていたとされている神保格(ヘボン式論者)の発言内容は、Trubetzkoyらの音韻論とは大きく異なり、従来の研究史上の把握には修正の余地がある。}, pages = {15--28}, title = {ローマ字論争に見られる「音声」と「文字」 : phonemeと正字法をめぐって}, volume = {17}, year = {2023} }