@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00021008, author = {神山, 歩未 and KAMIYAMA, Ayumi}, journal = {名古屋大学人文科学研究}, month = {Mar}, note = {人類学の目的である文化の記述と理解には、人類学者の経験と知識が深く関わる。そのため、知識の一つとして、今日の人類学的な思想の流れを理解しておく事が重要である。この人類学的な思想は、過去から継続されてきた議論の積み重ねの賜物である。すなわち、現在の人類学の思想を理解するには、その背景にある過去の諸議論を読み解く必要がある。本稿では、それらの議論の中でも特に、アイデンティティ・ポリティクスに関わるポストコロニアル理論を取り上げる。アイデンティティ・ポリティクスは、現在植民地主義の政策を経験した地域を中心に、文化復興運動から名も無き人々の日常の断片に至るまで、広く確認することができる。このアイデンティティ・ポリティクスにより深くアプローチするためには、ポストコロニアル理論をめぐる議論を概観することが必要である。ポストコロニアル理論は、サイードの『オリエンタジズム』を皮切りに、「文化を語る権利」を人類学に問いかけたが、内省的な議論のみで終息に向かった。そうした議論ではあるが、植民地主義政策を経験した諸地域の文化は、この議論を踏まえずしては捉えにくい状況にある。本稿は、文化を記述する際の知識の一つとしてアイデンティティ・ポリティクスを位置づけ、それに関わるポストコロニアル理論を再確認し、植民地主義政策を経験した諸地域における人類学の課題の検討を試みるものである。}, pages = {75--88}, title = {アイデンティティ・ポリティクス : ポリネシアのタトゥーをきっかけに}, volume = {39}, year = {2010} }