@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00021014, author = {水川, 敬章}, journal = {名古屋大学人文科学研究}, month = {Mar}, note = {本稿は、澁澤龍彥の幻想小説集である『唐草物語』を主たる対象として論じた。本作の特徴のひとつは、エッセイと物語のふたつの位相の叙述によって構成されている点にある。そして、エッセイの位相における叙述の主体である「私」が、物語の位相にも登場してしまうことで、一種の幻想性が生じる。本稿では、この機構を、まずエッセイという文芸ジャンルの読書行為の問題から問い直した。その結果、エッセイの受容においては、実人物としての作家が指向されることから、本作における「私」には実人物としての澁澤が読み込まれることを指摘した。更に、そこに澁澤の作家像の形成の問題を併せて検討した。澁澤の作家像の形成には、写真やコラージュ作品といった視覚表現が大きな影響を及ぼしており、澁澤のエッセイとこの視覚表現が補完関係をなし、澁澤の作家像が実人物を指向するものであることを確認し、このことが『唐草物語』の受容に影響を与えることを論じた。}, pages = {43--55}, title = {澁澤龍彥の作家像と読書行為に関する試論 : 『唐草物語』における}, volume = {40}, year = {2011} }