@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00021117, author = {鈴木, 球子}, journal = {名古屋大学人文科学研究}, month = {Mar}, note = {18世紀から19世紀にかけてのフランスの作家、マルキ・ド・サドは、対称的な気質を持つ姉妹ジュスティーヌとジュリエットの物語を、幾度も版を重ねて書いている。本発表では、これらの物語の中で、彼が14年にも渡って扱い続けた「迫害される美徳と、繁栄する悪徳」というテーマを考察する。第一版・二版と第三版とでは、このテーマの書き方が異なり、そのことが物語に正反対の結末をもたらしている。このテーマはこれまでに、サドの宗教観とも関連させて様々に論じられてきたが、唯物論的世界観の影響と、それをあえて唯物論者らの目的とは異なった「悪徳の正当化」に用いているところに、彼の特有性を追及したい。唯物論に由来する「自然」という言葉に特に注目し、それが物語の中に登場する「自然描写」とどのように関連するのか、そして物語の流れと結末において、唯物論的世界観の徹底がどのような意味を持ってくるのかということを、登場人物達が唱える哲学論や彼らの性向や役割等に留意しながら、明らかにする。}, pages = {1--11}, title = {ジュスティーヌ・ジュリエット物語における唯物論的世界観}, volume = {41}, year = {2012} }