@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00021129, author = {釋, 七月子}, journal = {名古屋大学人文科学研究}, month = {Mar}, note = {自分史を書く人は、60歳代、70歳代中心の高齢者層に多く、幼少期から青年期にかけて戦争を体験している人も少なくない。それゆえ自分史を考える際、戦争体験を避けては通れない。本稿では、自分史作家・鈴木政子の作品を分析することにより、自分史における「戦争体験の継承」についての考察を試みた。鈴木政子は満州からの引揚者の一人で、子どもの頃に戦争を体験している。自分史を書く過程で、鈴木の戦争体験に対する考え方は「思い出したくない過去の出来事」から「現在の問題」へと変化し、生きている戦争体験者として自分の体験を次代に伝える義務がある、という認識に至る。また自分にも戦争の責任があるという加害者意識も芽生える。さらに鈴木は満州の収容所で行われた「ソ連兵や中国兵による強姦」という事実を明らかにする。悲惨な過去を引きずりながら生きてきた女性たちの代わりに書かれた『わたしの赤ちゃん』は、同時に鈴木の自分史の集大成でもあった。}, pages = {1--14}, title = {戦争を体験した者にとって戦後などないのです : 自分史における「戦争体験の継承」に関する一考察}, volume = {42}, year = {2014} }