@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00002373, author = {伊藤, 篤 and ITO, Atsushi}, journal = {名古屋大學教育學部紀要. 教育心理学科}, month = {Dec}, note = {フィードバックは人の認知活動とかかわる重要な変数であるが, 多くの研究が, このフィードバックの機能を, 人の認知活動を外側から制御するものとして位置づけてきている。本研究では, フィードバック後の時間間隔 (PFI) という変数をとりあげ, この変数の認知的学習に対する効果が検討された。具体的には, 概念同定課題にPFIを導入することによって, 学習者がフィードバックの持つ統制的・報酬的側面ではなく, 情報的な側面に注目し, その結果, 効果的な情報処理が行われるであろうという仮説を検討した。PFIの与えられない条件 (N-PFI), PFIが一律に与えられる条件 (F-PFI), PFIを被験者が決めることのできる条件 (S-PFI) の3群が比較された。4次元各2値で構成される刺激が対呈示され, 被験者(中学生)には1値に基づいて正事例を選択するように求めた。LevineによるBlank Trial Methodが使用され, 40試行(この内フィードバック試行数は8)が行われた。ブランク試行から知ることのできる値と, 被験者の実験後の報告が予め決められたレレバントな値と一致した場合に, その被験者を達成者とした。達成者数は, S-PFIおよびF-PFIがN-PFIより多く, ブランク試行から知ることのできる平均的な仮説数減少傾向の分析からは, S-PFIが最も理想的な仮説検証行動に近いことが示された。また, フィードバック試行後の反応時間はS-PFIが最も長く, 直前のフィードバック情報に基づく仮説検証行動によって, 次の刺激の構造をチェックしていることが示唆された。S-PFIのPFIの分析から, 正フィードバック後に多くの時間をとっていることから, 正フィードバック後に効果的な仮説検証がなされていることが示された。この結果は, PFIのない条件での成人の被験者を対象とした学習方略に関する先行研究の結果とも一致している。本研究で扱われたPFIという実験変数は, 学習者にフィードバックの持つ情報的な側面に注目させるためのひとつの方法である。なんらかのフィードバックがなされた時, 自分のペースでそれが意味する情報を処理できるような機会を十分に与えることが学習にとって重要であることが示された。, 国立情報学研究所で電子化したコンテンツを使用している。}, pages = {73--81}, title = {<原著>概念同定学習における仮説検証行動に対するポスト・フィードバック・インターバルの効果}, volume = {36}, year = {1989} }