@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00025612, author = {永澤, 済}, journal = {名古屋大学日本語・日本文化論集}, month = {Mar}, note = {留学生Aへの作文教育の実践例を示し、指導者が留学生個人の関心や能力をどのように引き出し、日本語の文章作品として結実させ得るか、について考察した。当初、Aの作品は、純粋な随想として執筆が開始されたが指導者の助言や添削を経て、最終的に、前半に随想3点、後半にアカデミック・レポートを置く、アカデミック・エッセイのスタイルに発展した。この実践例が示すのは、学生は〈書きたい内容〉にたどり着けば、自らの能力を活性化させ、主体的に執筆を進めるということである。よって指導者は、学生の〈書きたい内容〉を引き出し発展させられるよう、原稿や対話を通して学生の関心を汲み取る姿勢をもつことが重要だと思われる。母語と母語以外での作文教育を比較すると、「自分にしか書けないことを誰にも伝わるように書く」といった「文章の基本」は共通しているが、大きく異なるのは、母語以外の作文では〈書きたい内容〉と〈書ける内容〉が乖離することが多いという点である。このようなケースにおいて、学生の〈書きたい内容〉の方を、評価し尊重することが重要であり、以後の執筆意欲につながると思われる。同時に、学生が自力で〈書ける内容〉のレベルを高めるため、文章読解による表現の獲得、文法の基礎力養成など、インプットにあたる教育が必要である。}, pages = {83--103}, title = {留学生への作文教育 : 関心や能力をどう引き出すか}, volume = {25}, year = {2018} }