@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00026997, author = {張, 婧禕}, journal = {ことばの科学}, month = {Dec}, note = {日本語の漢字は中国語から文字として借用されたため,中日同形語が多く存在し,音韻的にもある程度類似している。中国人日本語学習者を対象とした研究(当銘・費暁東・松見, 2012; 費暁東, 2015など)では,日本語の漢字語の処理に,漢字表記の類似性のみならず,音韻的な類似性も影響するといわれている。そのため,客観的な音韻類似性が学習者の心理的尺度(主観的音韻類似性)と一致すれば,音声的な理解にも援用できるのではないかと考えられる。この両者の関係を明らかにするため,日本人中国語学習経験者と非経験者を対象に,中日2字漢字同形語の主観的音韻類似性判断の実験を行った。中日同形語の2字漢字語100語の客観的音韻類似性判断と日本語母語話者107名による主観的音韻性判断の相関は比較的に高く(N=100, r=.40, p<.001),有意であり,両者がかなり類似していることを示した。さらに,主観的音韻類似性がどう判断されるかについて,(1)中国語学習経験の有無,(2)日本語での語彙使用頻度の高低,(3)前に来る漢字の音・訓読み,(4)後に来る漢字の音・訓読み,(5)前に来る漢字の客観的音韻類似性の高低および(6)後に来る漢字の客観的音韻類似性の高低の6つの独立変数を背景諸要因として,決定木分析(回帰木分析)で検討した。その結果,6つの要因のうち,前・後に来る漢字の客観的音韻類似性が共に主観的判断を有意に予測した。しかし,中国語の学習経験は主要な要因とならなかった。}, pages = {61--78}, title = {日本語母語話者による中日同形語の主観的音韻類似性判断の背景諸要因}, volume = {32}, year = {2018} }