@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00028038, author = {田中, 剛 and Lee, Seung-Gu and Yoon, Yoon Yeol and 柴田, 理尋 and 近藤, 真理 and 南, 雅代 and Tanaka, Tsuyoshi and Shibata, Michihiro and Kondo, Mari and Minami, Masayo}, journal = {名古屋大学年代測定研究}, month = {Mar}, note = {Gamma rays from Dongrae hot spring water were measured using two low background Ge detectors. The hot spring water had been studied annually in its chemistry and isotopes by a KIGAM group. Its 14C content was about 70% of modern 14C that corresponds to 2900 BP. In 2017, a significantly high amount of 14C was detected in the Dongrae hot spring water. We wondered the reason of the high amount of 14C and examined gamma rays for the Dongrae hot spring water using two independent low background Ge detectors. No significant gamma rays other than originated ones from natural radioactive nuclides was detected., 韓半島南西端にある東萊(Dongrae)温泉は,近くの海雲台(Haeundae)温泉と共に,白亜紀の花崗岩質岩中から産し,古来より多くの人に親しまれてきた.火山のない韓半島にある温泉として,深度220mの浅い井戸から湧き出す60°Cを超える泉温を生み出すその熱源もまた興味の対象であった.2004年から2014年にかけての水質変化や同位体変化の詳細は,Lee et al.(2016)に述べられており,極めて一定であることが示されている.14C存在度も現在(1950年値)の14C量の70~80%で,2000~3000年の年代に相当する値を示していた.これらのことからLee et al.(2016)は,温泉水は地表水とは隔離された環境にあり,化石海水を主体とする水が加熱されたものと考えていた.ところが,2017年に採集したDongrae温泉水をこれまでと同様な分析手法で分析したところ,化学成分に大きな違いはなかったものの,14C量は現在(1950年)の値をはるかに超える14Cが検出された.温泉水が多量の14Cを含むに至った理由としていくつかの原因が考えられた.一つは試料を扱った実験室内における人為汚染である.しかし,これまでの試料も同じ実験室内で処理がなされており,2017年に採集した試料に限った汚染は考えにくい.2番目の可能性は,温泉のある地方にある原子力発電所からの14Cによる汚染である.3番目の可能性は,かつての太平洋上における核実験時に放出された14Cが当時の雨水とともにこの地域の地下に浸透し,50年後の今日に至って温泉水として再度地表に現れた,と考えるものである.2番目や3番目の可能性を検討する時に参考になるのが他の放射性核種の存在である.本報告では,韓国地質資源研究院と名古屋大学アイソトープセンターに備えられている2台の独立した低バックグラウンドγ線測定装置を用いてγ線測定を行った.両装置において共に温泉水試料のスペクトルとバックグラウンドスペクトルの間に差は見出せなかった.}, pages = {44--49}, title = {韓国釜山市東萊(Dongrae)温泉水のガンマ線測定}, volume = {3}, year = {2019} }