@inbook{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00028171, author = {平川, 均}, month = {Nov}, note = {世界貿易機関(WTO)を中心とした多角的貿易システムは,今日大きな挑戦にさらされている。1990年代以降,自由貿易協定(FTA)の世界的な波が押し寄せ,現在,180を超えるFTAが効力をもち,2005年末には300にも達すると予想されている。東アジアでも,今世紀に入って急激にFTAへの勤きが強まった。東アジアのFTA拡大の理由は何か。戦後の国際貿易秩序であるWTO・GATTによる多角的貿易システムが90年代末から停滞したことが理由にあげられている。だが,東アジアのFTAの歴史を見ると,むしろアジア通貨危機を契機として強力な流れとなったことを確認できる。通貨危機には,アメリカやIMFが推進した資本取引の自由化が引き起こした面が強く,現状では,この面からの危機の再発防止には地域協力によって達成するしかない。東アジアでは,通貨危機後急速に地域金融協力も進展し,ASEAN+3協力枠組みの制度化も進んだ。経済統合・FTAは,この地域協力の一環として進められている。そして,地域協力は東アジア共同体の議論をも生み出し,今日新しい地域統合論が進んでいる。統合には大きな課題が横たわっているが,地域協力の枠組みのなかで乗り越えていかねばならないだろう。地域統合を保護主義として危険視するのでなく、新しい東アジア社会へのプロセスとして理解する必要があるだろう。, 北原淳・西澤信善編著『現代世界経済叢書4 : アジア経済論』第8章}, pages = {191--212}, publisher = {ミネルヴァ書房}, title = {地域統合の意義と課題 : 東アジアの地域統合を中心に}, year = {2004} }