@misc{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00030360, author = {谷村, 省吾 and TANIMURA, Shogo}, month = {Apr}, note = {圏論にまったく馴染みのない人に圏論の基本的な考え方と語彙を解説するために書いたノート。「圏論は射・関手・自然変換という三種の矢を駆使する数学だ」というメッセージを前面に押し出している。その他の主要なメッセージ:対象たちが無関係にばらばらにあるのではなく、射の有機的なネットワークでつながっているのが圏だ。圏論用語としての普遍性は「すべての事態に通用し、しかもその通用のしかたが一通りしかない」という性質を指す。圏論は、対象の内部に立ち入らずに、外から対象に刺激を与えてそこから出て来る応答を見ることによって対象の特徴を探る、対象を知ろうとする。圏論は、個と個の関係性を重視するだけでなく、関係性があって初めて個性が定まるという考え方をする。圏論においては、射の正体・解釈は固定されていない。圏のネットワークのありようが射に意味を与える。対象と射の意味づけ・解釈が、他者との関係性・文脈・コミュニケーション・ネットワークを通して行われる。複雑な世界を記述する豊かな表現力が圏論に備わっている。圏論は、さまざまな理論に見られる相似構造を抽出して、まとめて面倒を見ることができる。圏論を使うと、異なる数学理論の間の関係を一段高い視点から見ることができる。「木を見て森を見ず」という言葉があるが、圏論は、その逆の「木を気にせず森を見る」ような視点を提供してくれる。(本稿は、2016年10月31日に東京、情報システム研究機構会議室で開催された「第5回量子基礎論懇話会」と、2017年2月12日に名古屋大学で開催された「量子と古典の物理と幾何」研究会で行った講演をもとにしている。リポジトリ投稿 2020年8月12日。全ページ数 32, うちタイプしたページ 20, 手書きページ 12)}, title = {物理学者のための圏論入門}, year = {2017} }