@phdthesis{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00004984, author = {中西, 彊 and Nakanishi, Tsutomu}, month = {Jan}, note = {電磁相互作用による核子共鳴の励起の機構を調べる為に、入射光子エネルギー3GeV以下の領域に於いてπ中間子光発生(γN→πN)反応について、多くの実験的研究がなされてきた。特に微分断面積の精密測定によってP33(1232)、D13(1510)、F15(1690)など強い共鳴については、かなり正確な性質がわかって来た。微分断面積はこれら主要な共鳴によってほぼその様子が決められてしまうから、より弱い共鳴の性質を調べるには、2つの部分波の干渉の和によって生ずる偏極パラメーターを測定することが不可欠である。そこで我々は、陽子のスピンを散乱平面に垂直に上向き、及び下向きに偏極させたときに生ずるγP→π+n反応の微分断面積の非対称度を測定した。我々は既にπ+の発生角が重心系で90°について、この量を測定した経験を持つが、今回は90°では観測できない同じパリティーを持つ部分波の干渉項を調べる為に更に後方の130°に於ける非対称度を測定した。実験は原子核研究所の電子シンクロトロンを用いて発生させた制動輻射のγ線をプタノール中の水素核のスピンを偏極させたターゲットに照射して行った。実験結果は統計精度が約±5%以内と精度のよいものである。非対称度は入射光子エネルギーが0.3~1.0GeVで正の値をとり、0.4GeVと0.8GeVにピークを持ち、その中間の0.6GeVで深いディップを持つ事が明らかになった。従来なされて来た、現象論的解析では、これらの振舞を完全には予言できない事が明らかになった為、この実験結果を用いて、我々のグループ自身で新しい解析を行った。この解析から、次の様な知識が得られた。(1) 0.6GeVの深さを説明する為、P11(1430)共鳴が強く励起される事が必要である。(2) 0.8GeVのピークの高さから、S11(1530)共鳴も、現象論的解析の1つの解(Moorhouse-Dberlack-Rosenfeld)より強く励起される事が必要である。(3) 0.8GeV以上のピークの下り坂の傾向から、γP→π°P反応のデータと合わせて、Sα(十七00)共鳴が強く励起され、逆にS31(1634)共鳴は、ほとんど励起されない可能性がある。, 名古屋大学博士学位論文 学位の種類:理学博士 (課程) 学位授与年月日:昭和51年1月13日}, school = {名古屋大学, Nagoya University}, title = {Kγ=0.3~1.0GeV領域のγp→π^+n反応に於ける偏極ターゲット非対称度の後方角度での測定}, year = {1976} }