{"created":"2021-03-01T06:14:37.845635+00:00","id":7946,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"cbebe60f-982f-4fe3-bd33-a812c4f8fe1f"},"_deposit":{"id":"7946","owners":[],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"7946"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00007946","sets":["320:606:607"]},"author_link":["22680","22681"],"item_12_alternative_title_19":{"attribute_name":"その他のタイトル","attribute_value_mlt":[{"subitem_alternative_title":"微細加工したTbFe膜への熱アシスト磁気書込みとその磁気ランダムアクセスメモリへの応用","subitem_alternative_title_language":"ja"}]},"item_12_biblio_info_6":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"2008-03-25","bibliographicIssueDateType":"Issued"}}]},"item_12_date_granted_64":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"2008-03-25"}]},"item_12_degree_grantor_62":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_language":"ja","subitem_degreegrantor_name":"名古屋大学"},{"subitem_degreegrantor_language":"en","subitem_degreegrantor_name":"Nagoya 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Memory)は、DRAM、SRAM、フラッシュメモリの置き換えが可能なユニバーサルメモリとして期待されている。しかしながら、Gbitクラスの大容量MRAMを実現するためには解決すべき問題がある。まず第一には、素子の膜厚を一定として素子サイズを微細化すると記憶素子の反磁界が増大し、素子の磁化反転磁界(スイッチング磁界)が増大することがある。素子の膜厚は現状でも既に数ナノメートルの領域に達しており、これ以上の薄膜化を図ることは困難である。このため素子を微細化することによるスイッチング磁界の増大は免れない。結果として書き込み電流値の増大に繋がってしまう。第二に、素子の熱擾乱耐性の低下の問題である。素子サイズの微細化により、素子体積が減少する。素子の熱擾乱耐性は体積に比例するので、体積の減少は熱じょう乱耐性の低下を招き、情報の保持が困難になる。第三の問題は近接する素子にまで誤って書き込まれてしまうcross eraseである。磁界を局所的に印加することは不可能に近く、周囲に漏洩磁界として少なからず漏れ出してしまう。この漏洩磁界が高密度に集積されたMRAM素子に及ぼす影響は顕著である。そこでこれらの対策として考えられる手法として、熱によるアシストを得て磁化反転を行う熱アシスト型のMRAM 素子が考えられている。本研究では、セルサイズの微細化に伴う熱安定性の低下、書き込み電流の増大を解決する可能性をもつ熱アシスト型MRAM素子として、新しくRE-TM(希土類-遷移金属)アモルファス合金を用いたMRAMを提案する。この熱アシスト型MRAMは多くの利点を提供する。まず、局所的に加熱されたMTJ(Magnetic Tunnel Junction)だけが小さな外部磁場で書き込みことができることから、ビット選択性が改善される。次に、RE-TM記録層は、熱磁気書き込み適した磁気特性を示す。例えば(i)室温で高い磁気異方性をもち,素子を微細化しても十分な熱擾乱耐性を持つ。(ii)補償組成に近いRE-TM合金を用いることで高い保磁力を示し、保磁力(必要なスイッチング磁界)は温度に強く依存する。(iv)記録層とピン層のキュリー温度は必要に応じて簡単に調整することができる。低いキュリー温度の記録層を使うことで、加熱に必要な電力を低く抑えることも可能である。本論文は以下に示す6章から主に構成されている。第一章では本論文で扱う熱アシストMRAM素子についてこれまでに提案されている素子と競合するメモリ技術についてまとめた。第二章では実験方法、使用した実験装置についてまとめた。この研究において使われる高周波マグネトロンスパッタ(Radio Frequency Magnetron Sputtering)法を紹介した。リソグラフィ(フォト(光)と電子線リソグラフィ)およびリフトオフ法/エッチング法を詳述した。磁気特性、微細構造とスピン依存伝導特性に関する評価方法を記述した。第三章では、RE-TM合金の磁気特性、化学的安定性とスピン分極について議論した。TbFeの磁気特性として、組成を調整をすることで室温で保磁力2.4 kOeとキュリー温度120 ℃程度の膜を得た。保磁力はTb組成を調整をすることで制御できる。次にRE-TM合金用いた垂直磁化の素子をフォトリソグラフィーにより作製し、素子の磁気特性、トンネル磁気抵抗特性などの基礎的検討を行った。プラズマ酸化によりAl-O障壁層を作製したTbFe/Al-O/TbFeトンネル接合では、障壁形成時に下部のTbFe層も酸化されるという結果が得られたため、障壁層の両側に薄いCo_90Fe_10を挟んたTbFe/CoFe/Al-O/CoFe/TbFeトンネル接合について検討した。作製した素子はトンネル障壁に特徴的な非線形なI-V特性を示し、Tb17Fe83(20)/CoFe(1)/AlOx(1.6)/CoFe(1)/Tb_13Fe_87(20)(膜厚単位:nm)という構成のTMR素子においてTMR(Tunnel Magneto Resistance)比12[%]が得られた。第四章では熱アシスト型MRAMの原理実験として微細加工を施したTbFe膜に磁界中でパルス電流を印加し、ジュール熱による熱磁気書き込みを検討した。TbFeパターン膜はリソグラフィーと電子サイクロトロン(ECR)プラズマによるArイオンエッチングにより作製した。加工形状は電流が集中するような狭さく構造とした。微細加工を施した素子に対して、外部磁界中でパルス電流を印加し、磁気力顕微鏡(MFM) によって書き込み後の素子の磁区形状を観察した。外部磁場中で素子に流す電流が、ある閾値を超えると狭さく部の磁化のみが反転することを確認し、ジュール熱による熱磁気書き込みが可能であることを確認した。この電流閾値(熱磁気書き込みに必要な最小の電流)は素子サイズに依存し、電流パルス幅にも大きく依存するという結果を得た。第五章では熱磁気書き込みの閾値電流(電力、エネルギー)の素子サイズ依存性とパルス幅依存性を理解するためにTbFeパターンの熱解析を行った。実験を再現するために、多層構造の3次元熱伝導方程式を、交互方向陰解法 (alternating direction-implicit :ADI) によりシミュレーション解析した。なお計算規模を小さくするため円筒対称の系とした。シミュレーションから微小なTbFe素子の方が短い時間で温度が上昇し、高速記録に有利となることが示された。第三章で示したように100 Oeの外部磁界で磁化反転するためには90 ℃まで温度上昇する必要がある。このため素子平均温度が90 ℃になるのに必要な加熱電力(エネルギー)をシミュレーションにより求めた。検討された範囲の電流パルス幅(0.01 nsから1µsまで)では、断熱過程と熱拡散過程の二つの領域が存在することがわかった。パルス幅2ns以下では閾値エネルギーがパルス幅に依存しないものと見積られ、系が断熱的であることがわかった。パルス幅2 ns以上では、二つの異なった熱拡散過程が観察された、パルス幅2~100 nsでは加熱必要な電力密度が素子サイズに依存するようになった。これは、素子サイズの減少に伴い下部SiO_2層への熱拡散が1次元的から3次元的になるためである。パルス幅を更に大きくし、300 nsec以上では電力密度がパルス幅に依存しなくなり、熱拡散がSi基板に達し、系が熱的に準安定状態になることがわかった。シミュレーションで得られた電力(エネルギー)密度のパルス幅依存性と素子サイズ依存性を実験と比較し、実験結果をよく再現でしていることがわかった。素子サイズの0.38x0.28µm^2のTbFe膜に5 nsの電流パルスを印加した場合、実験では必要な電力、エネルギー密度はそれぞれ~4.7 mW/µm^2、~23 pJ/µm^2であり、同程度のサイズ(Φ=0.3µm)における計算値~3.5 mW/µm^2、~18 pJ/µm^2とおおむね一致することがわかった。本研究により実験的に示したように、10 nsの電流パルスによってTbFe膜に熱アシスト書き込みするための電力、エネルギー密度はそれぞれおよそ2 mW/µm^2と20 pJ/µm^2であった。この値は他の報告例のある、熱の隔離層を用いた熱アシストMTJの書込みに必要な電力、エネルギー密度と同程度であった。TbFe記録層を使用したTMR素子の面積抵抗(RA)を100Ωµm^2と仮定すると、2 mW/Ωµm^2の電力密度を得るためには、電流密度がおよそ4.5x10^5 A/cm^2になる。この値は、ある程度の熱安定性を有したスピン注入磁化反転方式のMTJにおける反転電流密度閾値より小さな値であり、熱アシストMRAMの有位性を示す結果が得られた。第六章では,本論文の結論として各章を総括し,今後の展望を述べた。高い磁気異方性を有したRE-TM合金で構成したTMR素子は、比較的大きなTMR効果が得られる。また、微細加工したTbFe膜は、数ナノ秒の電流パルスを使って、低い電力密度とエネルギー密度で熱アシスト磁化反転が可能である。これらの結果は、RE-TM合金で構成した熱アシストMRAMが将来の極めて高密度の不揮発メモリとして大きな潜在力を持つことを示唆している。","subitem_description_language":"ja","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_12_description_5":{"attribute_name":"内容記述","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"名古屋大学博士学位論文 学位の種類:博士(工学)(課程) 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