@article{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00008303, author = {辻, 敬一郎 and TSUJI, Keiichiro}, journal = {名古屋大学文学部研究論集. 哲学}, month = {Mar}, note = {過去のガンツフェルト実験では、専ら外部基準に従って被験者の報告を求めているために、その事態で同時に生じているはずの自己の身体感覚や感情の側面が看過されがちであった。本実験は、その点を改め、等質視野で起きる印象を多面的に捉えることにより、知覚的意識の発生に関する基礎的データを得ようとする研究の一環である。赤色光の等質視野を5分間呈示して、その間に起きる印象を自由に口述し、その後に項目ごとに5段階尺度による評定をするよう、被験者に求めた。ほとんどの被験者において暗化現象が起きたが、空間印象は他の印象よりも強く自己印象と関連しつつダイナミックに変化した。それは、面性の稀薄化および面の知覚錯誤→外界の接近→外界と自己の接触および両者の境界の喪失、の経過をたどったが、それとともに観察者の側に、受動的構え→外界探索衝動の昂進→感情表出、の変化がみられた。なお、現象口述法と項目評定法のいずれによっても、この事態における印象は概ね一致していた。本実験の所見は、知覚的意識における外界と自己の発生上の起点への回帰を示していると考えられた。併せて、今後の検討課題についても述べた。}, pages = {75--88}, title = {等質視野における外界と自己―ガンツフェルト実験の再吟味―}, volume = {34}, year = {1988} }