{"created":"2021-03-01T06:16:11.199423+00:00","id":9420,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"8417dfa4-c3ab-4f4c-b5f6-184594b274f6"},"_deposit":{"id":"9420","owners":[],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"9420"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00009420","sets":["320:606:607"]},"author_link":["26914","26915"],"item_12_alternative_title_19":{"attribute_name":"その他のタイトル","attribute_value_mlt":[{"subitem_alternative_title":"3次元的渦面の運動の解析と数値計算","subitem_alternative_title_language":"ja"}]},"item_12_biblio_info_6":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"1994-03-25","bibliographicIssueDateType":"Issued"}}]},"item_12_date_granted_64":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"1994-03-25"}]},"item_12_degree_grantor_62":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_language":"ja","subitem_degreegrantor_name":"名古屋大学"},{"subitem_degreegrantor_language":"en","subitem_degreegrantor_name":"Nagoya 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1979年のムーアの解析では、平らで、渦度分布が一様な渦面(定常解)に対して流れ方向に単波長の周期的な摂動を与え、その発展を扱っている。渦面は、ラグランジュ的局面座標を基にフーリエ級数として表現され、フーリエ係数の発展方程式は、2次元的渦面方程式のラグランジュ表記から導かれている。ムーアは、フーリエ係数の時間依存性の漸近的な振る舞いを調べた。その結果、初期には、波数の増大につれて指数関数的に減小していたフーリエ係数が、ある有限時刻で代数関数的にしか減小しなくなり、その代数的減少の指数が-5/2であることが示された。このことはフーリエ級数が解析的でなくなることを意味し、渦面の曲率に不連続、渦度密度にカスプが生じる場所があることを意味する。このように、特異性は巾指数で特徴付けられる。その発生時刻及び場所が決定できることも重要である。本研究は、以上の解析の3次元流れへの拡張として、流れと垂直な方向にも摂動を加え、その3次元的発展を考えた。渦面を2つのラグランジュ座標を基に2重フーリエ級数により表現し、そのフーリエ係数の発展方程式を3次元的渦面方程式から導いた。導かれた方程式より、フーリエ係数の漸近形を調べることのできる常微分方程式を導出した。渦面の特異性を見るためには、この常微分方程式の解の時刻が大きいところでの振る舞いが重要となる。そこで、その解の十分時刻がたったところでの漸近形を帰納的に求めた。nを流れ方向、mを流れ垂直方向の波数とし、各フーリエ係数のモードを(n、m)と書く。上述の解の漸近形は、流れと垂直な方向に加えた摂動が十分小さいとき、mの小さなフーリエ係数が重要であることを示唆する。そこで、(n、0)、(n、1)モード、ここで(n=±1、±2、・・・)、について、解の漸近形における時刻大での主要項を決定する漸化式を求めた。その解析の結果、どちらのモードもムーアの予告する特異性発生時刻Tcに、nについて代数巾になり、巾指数は、(n、0)モードについてはムーアの結果と同じく-5/2、(n、1)モードは-3/2であることがわかった。また、各モードのTcでの大きさの見積りから、以下のことが結論できた。[1]3次元的摂動の下でも、特異性発生時刻における渦面の形は、主にムーアにより求められた、2次元的渦面に現れる特異性によって支配されている。[2]渦面の3次元ダイナミクスを反映して、渦の伸びを表すベクトルに特異性が現れる。どちらも今回の3次元的解析により初めてわかった事実である。得られた特異性は、3次元流体中に現れる渦巻上の空間パターンを決定する際の基礎になると期待される。第二部 1986年にクラスニーは、2次元的渦面の方程式を正則化した近似方程式を数値的に解くことにより、初期に単波長の摂動を受けた、渦度分布が一定の平らな渦面が、周期的になめらかに巻き上がることを示した。その近似方程式はスムージングパラメタにより特徴付けられる。スムージングパラメタを0にすると厳密な渦面の方程式となること、0に近づける極限で、漸近的な渦面の巻き上がりの形があることが重要である。ここでは、この2次元的な巻き上がりをみせる周期的な渦面は、流れ方向に垂直な方向に単波長の摂動を加えたとき、どの様な変化が起きるかを明らかにすることを目的として、3次元的渦面の数値計算を行った。数値計算では、クラスニーの計算の3次元への一般化として、3次元的渦面方程式の近似方程式を考えた。その近似方程式もスムージングパラメタによって特徴付けされる。2重周期境界条件の取扱いには、固体統計で良く知られているエバルトの方法を用いた。離散化はラグランジュ座標空間で行い、時間発展は4次のルンゲクッタ法を用いた。計算は、同じ初期値の下、スムージングパラメターの2つの値に対して行った。どちらの値の場合でも、初期にはまず渦線がある領域に集中し、そこを中心として渦面が巻き上がることがわかった。渦面の巻き上がる場所は、ムーアの解析では渦面に特異性が現れる場所であり、渦度密度にカスプを生じることが特徴であった。渦度密度は渦線の粗密を表し、渦度集中領域の構造を見るのに適している。渦度密度の時間発展に着目して、渦度集中領域(渦面の巻き上がりの中心)の発展を見た結果、以下の事実を見いだした。[1]渦度集中が3次元局所的に起き(渦度集中領域の中で、渦度ベクトルが流れの方向と垂直になっている所)、流れに垂直な方向に広がってコアを形成していく。[2]コア形成に複数の渦線が部分的に参加していること。[3]渦度の局在化がスムージングパラメタが小さいとき顕著であること。以上の発見は、例えば、3次元乱流中で渦度集中領域が局在することのひとつの説明を与える。第一部での解析、及び第二部での数値計算をさらに進め、より一般的な流れに適用し、乱流中に存在する渦構造を解明することが今後の課題である。","subitem_description_language":"ja","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_12_description_5":{"attribute_name":"内容記述","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"名古屋大学博士学位論文 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