@phdthesis{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00009637, author = {川本, 昂}, month = {Feb}, note = {本論文は全10章からなっている。第1章では、本研究の必要性と目的を述べるとともに、本研究の内容と関連の深い界面におけるキャリア注入と界面の電子性準位評価に関する従来の研究の概要を以下に述べる。第2章では、エポキシ複合絶縁系の電子性伝導には界面効果と機械的ストレス効果が同時に影響を及ぼしていることから、ガラス板上に形成したエポキシ薄膜の加熱や冷却によって発生する機械的ストレスが、電子あるいはホールの伝導と蓄積に及ばす効果について明らかにする。第3章では、エポキシ/アルミナ複合系のエポキシ側から輸送されたホールによる光電流、エポキシ単体の光電流およびアルミナ単体の暗電流の大小関係から、ホール伝導に及ばす界面効果について明らかにする。さらに、暗電導に及ぼす界面効果についても検討し、界面効果に及ぼす温度、電界、機械的ストレスの影響について論じる。第4章では、エポキシ/アルミナ複合系のエポキシ側から輸送されるホールあるいは電子による光電導に及ぼす界面効果、アルミナ側から輸送されるホールによる光電導および暗電導に及ぼす界面効果、さらにそれらに及ぼす機械的ストレス効果について検討し、複合絶縁系の電導機構について論じる。また、光電導と暗電導それぞれに及ぼす界面効果の対応関係、界面での非対称性電荷交換について論じる。第5章では、熱膨張係数、導電率ともにアルミナより1桁以上低いシリカとエポキシとの複合系、エポキシ/シリカ複合系において、エポキシ側から輸送されるホールあるいは電子による光電導および暗電導に及ぼす界面効果、それらに与える温度、電界、機械的ストレスの影響について検討し、複合絶縁系の電導機構について論じる。第6章では、機械的ストレスフリーのポリスチレン(PS)とポリメチルメタクリレイト(PMMA)の複合系、PS/PMMAの電子伝導あるいはホール伝導に及ぼす界面効果について分子イオンモデルを用いて論じる。また、光キャリア注入電流法によりPSとPMMAの電子性キャリアに対する実効的な伝導レベルを求めてエネルギー準位図を作成し、界面でのキャリア注入・電荷交換過程について論じる。さらに、PS、PMMA、Au、Alの帯電列を求め、PS/PMMA複合絶縁系の界面でのキャリア輸送の非対称性との対応関係について論じる。第7章では、複合絶縁系を構成する材料を含めた絶縁性高分子の電子状態分布、電子性準位の評価法を確立するために、ケルビン法による仕事関数、XPSによるXPSスペクトルと価電子帯の状態密度分布、大気中UPSによる状態密度分布と光電子放出のしきい値、光キャリア注入電流法による電子、ホールに対する実効的な伝導レベル、さらに、イオン化ポテンシャルの評価を行い、検討する。また、高分子の電子状態に及ぼす分子の吸着、紫外線、酸素、熱、固体構造の変化などの影響について論じる。第8章では、有機色素をドープした高分子薄膜の電流-電圧特性に負性抵抗特性やスイッチング特性が出現することを見出し、負性抵抗の出現の原因についてモデルを使って論じる。第9章では、有機EL素子を構成するホール輸送層のジュール熱による結晶化が電極/色素界面、色素/色素界面でのキャリア注入に及ぼす効果について論じる。第10章は本論文の総括である。, 名古屋大学博士学位論文 学位の種類:博士(工学) (論文) 学位授与年月日:平成17年2月28日}, school = {名古屋大学, Nagoya University}, title = {高分子複合系の界面電気物性とその応用に関する研究}, year = {2005} }