{"created":"2021-03-01T06:16:26.934707+00:00","id":9667,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"08a36c04-c36a-4a6d-b563-ccfa91303b11"},"_deposit":{"id":"9667","owners":[],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"9667"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00009667","sets":["643:644:645"]},"author_link":["29304"],"item_12_biblio_info_6":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"1989-03-25","bibliographicIssueDateType":"Issued"}}]},"item_12_date_granted_64":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"1989-03-25"}]},"item_12_degree_grantor_62":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_language":"ja","subitem_degreegrantor_name":"名古屋大学"},{"subitem_degreegrantor_language":"en","subitem_degreegrantor_name":"NAGOYA 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菌株接種を組み合わせて、A1017kas^+菌株の接種効果を検討したところ、良好な接種効果が得られることを確認した。このように、上記のチウラムを用いた試験より考察した薬剤とそれに耐性を有する有効根粒菌とを組み合わせた根粒菌の種子処理が、マメ科作物に対する有効根粒菌の接種効果の増進に寄与することを見い出した。さらに、上記の根粒菌接種法は、農業薬剤に代えて抗菌物質を産生する微生物とその抗菌物質に耐性をもつ有効根粒菌とを組み合わせた種子接種方法へ発展するものと期待される。","subitem_description_language":"ja","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_12_description_5":{"attribute_name":"内容記述","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"名古屋大学博士学位論文 学位の種類:農学博士 (課程) 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