{"created":"2021-03-01T06:16:27.752495+00:00","id":9680,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"a0334ee6-33ea-4dca-ab30-e17ea8ccb8b0"},"_deposit":{"id":"9680","owners":[],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"9680"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00009680","sets":["643:644:645"]},"author_link":["29318"],"item_12_biblio_info_6":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"1994-03-25","bibliographicIssueDateType":"Issued"}}]},"item_12_date_granted_64":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"1994-03-25"}]},"item_12_degree_grantor_62":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_language":"ja","subitem_degreegrantor_name":"名古屋大学"},{"subitem_degreegrantor_language":"en","subitem_degreegrantor_name":"NAGOYA 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木材によるラドン拡散阻止能の評価。屋内ラドン濃度の測定は、固体飛跡検出器の硝酸セルロースフイルム(以下CNフイルム)を使用したカップ法と静電捕集法を用いた。これらの測定器を屋内に設置し、フイルムを60日ごとに交換し屋内ラドン濃度の通年測定を行った。また、屋内ラドン濃度を高くしている要因と考えられる建材からのラドン散逸量の測定は、容積1400cm^3のデシケ一夕内に150g の建材試料とカップモニターを入れて、ラドン濃度及びラドン散逸量の測定をした。屋内ラドン濃度は、屋内空気の換気と密接に関係することから、建造物の気密性能を評価し、比較することが必要である。そこで、建造物の気密性能を評価する方法を確立するために、自然換気率である換気回数と建物の隙間の面積を表す有効開口面積について比較・検討を行った。木材による建材からのラドン拡散阻止能の測定には、カップ型モニタ、静電式積分型モニタ及びシンチレーションセルを使用し、デシケ一夕内で行った。デシケ一夕内にはラドン源を入れ、ラドンが木材試料を通る前と後のラドン濃度をそれぞれ検出し、それからラドン低減率及び木材中のラドン拡散係数を算出した。以上の方法での測定により、次のような結論を得た。1. 木質系建材と比較すると、無機建材はいずれもラドン散逸量が多く、特に副産セッコウにはラドン散逸量が極端に多いものがあった。これら無機建材が屋内のラドン濃度を高くしている。2. 木造建造物内とRC造建造物内のラドン濃度の通年測定の結果、木造建造物内ラドン濃度に比べRC造建造物内ラドン濃度はいずれも高い。ラドン濃度は、住宅で1.5倍、校舎内では5倍であった。このような実験結果から、RC造建造物内のラドン濃度が高いのは、無機建材、特にコンクリートからのラドン散逸が原因であるといえる。また、RC造の事務室や実験室では一般に、非常に高いラドン濃度を示すところが多く、木造住宅に比べ、RC造図書館では2~100倍、RC造実験室では2~10倍もの高い濃度であった。これらRC造建造物には無機建材が多用されているばかりでなく、木造建造物に比べて換気回数が少ないためラドンが滞留する結果このような高い濃度になっている。3. 建造物の気密性能は屋内ラドン濃度に大きく影響する。気密性能を正しく評価するために、有効開口面積及び換気回数の両者を実測、比較・検討した結果、誤差となる因子が少ない前者が適切であることを明らかにした。有効開口面積と換気回数では、前者が屋内外温度差や隙間の位置に依存せず、安定した比較測定ができる。4. 木造住宅では全体的に床下→1階→2階と上にいくにつれてラドン濃度が低くなっており、最大のラドン発生源が床下の土壌であることを明らかにした。また、屋内ラドン濃度の変動が1年の周期をもつことを実験的に検証した。外気の気温・湿度が低い冬期に、床下のラドン濃度は減少し、逆に気温・湿度が高い夏期に上昇した。これらのことは、2年以上にわたる連続測定によって確証された。モデル実験から、建材・土壌などからラドンが散逸するメカニズムを推測した。すなわち、各種建材及び土壌試料からの放出水分量が増加するにつれて、それからのラドン散逸畳も増加することを確認した。また、温度上昇が水分放出を助長し、ラドン散逸量を増加させていることも定量的に把握した。以上のことから、屋内ラドン濃度の年変動は、水分蒸発量と密接に関係することが明らかになった。5. 床下土壌を防湿・被覆することによって、住宅内ラドン濃度の低減が可能であることを検証した。住宅でのラドンの最大の発生源である床下土壌を、コンクリートや防湿シートなどで覆ってある住宅の床下ラドン濃度は、床下土壌を覆っていない住宅のそれに比べ1/2 以上低くなる。また床下の換気口を適切に配置することによって、床下ラドン濃度の低減が可能であることを、実際の測定をもとに明らかにした。6. 木質材料で建材を被覆することにより、屋内環境中の放射能の遮蔽・低減が可能であることを確認した。また、その低減率及び拡散係数を定量的に示した。ラドン低減率は、木材の厚さが10mm程度で、90%以上であった。また、木材中のラドン拡散係数は厚さ1~11mmで0.75~2.96×10^{-5}(cm2^/sec)であった。この値を他の材料と比較した場合、木材がラドンの拡散を阻止する機能を十分に果たす材料であることがわかる。","subitem_description_language":"ja","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_12_description_5":{"attribute_name":"内容記述","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"名古屋大学博士学位論文 学位の種類:博士(農学) (課程) 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