@phdthesis{oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00009692, author = {亀山, 俊樹}, month = {Mar}, note = {プレキシン(plexin)はアフリカツメガエルの神経系において発見された分子量220kdの膜蛋白である。アフリカツメガエルにおいてプレキシンはカルシウムイオン依存性のホモフィリックな細胞接着分子であり、神経細胞間の相互作用に関与していると考えられている。プレキシンの生体内での機能を解明するために、ジーンターゲッティングやトランスジェニック法により個体レベルで遺伝子操作の可能なマウス神経系で発現するプレキシン相同分子の検索を試みた。マウス胎児脳のcDNAライブラリーのスクリーニングを行った結果、プレキシン類似分子を3種類単離同定することができた。マウスプレキシン1はアフリカツメガエルプレキシンと全体で84%のアミノ酸配列のアイデンティティーがあり、アフリカツメガエルプレキシンと同様に細胞外領域にc-Met蛋白質と相同性の高い3つのシステインリッチドメインを持っていた。また、マウスプレキシン2及びマウスプレキシン3も細胞外領域の3つのシステインリッチドメインは保存されていた。マウスプレキシン1とマウスプレキシン2の間では62%、マウスプレキシン1とマウスプレキシン3の間では66%、マウスプレキシン2とマウスプレキシン3の間では59%のアミノ酸配列の相同性があった。このように、プレキシンは脊椎動物の種を越えて広く存在する分子であり、マウスにおいては、プレキシンは類似した3種類の分子からなる分子ファミリー(プレキシンファミリー)を構成していることが明らかとなった。また、ホモロジ、一検索の結果、これらプレキシンファミリー分子はc-Met受容体型チロシンリン酸化酵素ファミリー以外には既知の蛋白質との類似性は見られず、新しいタイプの膜蛋白質ファミリーであることが明らかとなった。ノーザンブロッティングの結果、マウスプレキシン1、マウスプレキシン2、マウスプレキシン3の転写産物は発生期の脳で強く検出され、成体脳では低かった。また、神経系以外の組織のノーザンブロツティングを行ったところ、3種のプレキシンはそれぞれ違った組織で発現していることが明らかとなった。しかしながら、神経系に比べ非神経組織での発現レベルは低かった。これらの結果から、マウス神経系においてプレキシンは多様な分子ファミリーを構成しており、特異的な神経回路網の形成や維持に重要な役割を果たしていると考えられる。, 名古屋大学博士学位論文 学位の種類:博士(理学) (課程) 学位授与年月日:平成9年3月25日}, school = {名古屋大学, Nagoya University}, title = {マウス神経系に発現するプレキシンファミリ-分子群の単離同定}, year = {1997} }