{"created":"2021-03-01T06:16:30.225767+00:00","id":9719,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"5f1c4ad2-2aeb-4084-b347-c2761359f822"},"_deposit":{"id":"9719","owners":[],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"9719"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00009719","sets":["320:606:607"]},"author_link":["29381"],"item_12_biblio_info_6":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"1994-01-31","bibliographicIssueDateType":"Issued"}}]},"item_12_date_granted_64":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"1994-01-31"}]},"item_12_degree_grantor_62":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_language":"ja","subitem_degreegrantor_name":"名古屋大学"},{"subitem_degreegrantor_language":"en","subitem_degreegrantor_name":"Nagoya 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また、未凍結汚泥の場合、束縛水量は乾燥固形物体積の13倍程度であるが、凍結融解処理後には5倍程度にまで減少すること、特に緩速凍結では、固形物自体のほかフロック内部において固形物の占有率が増し、固形物やフロック構造がかなり緻密化されることを明らかにした。次に、束縛水を含有する固形物層の部分空隙率が固形物に作用する部分固体圧縮圧力に依存し、両者の相関関係が本章の簡易測定法を利用して精度良く求められることを示した。第四章においては、凍結融解処理汚泥の沈降分離特性に及ぼす凍結融解処理条件の影響を究明した。すなわち、Richardson&Zakiの沈降速度式に立脚して、単一フロックの沈降速度V_sf およびフロック固体体積分率Φ_ka の決定法を提案し、これら両特性値が未凍結汚泥<急速凍結融解処理汚泥<緩速凍結融解処理汚泥の順に増加し、凍結速度が2mm/hのいわゆる緩速凍結処理によればフロック構造が最も緻密になって沈降速度が大きく向上することを明らかにした。また、緩速凍結条件では、容易に変形しないフロックが生成され、沈積層の平衡固形物濃度あるいは濃縮度も最大となり、これら処理汚泥の沈降分離特性が冷凍温度よりも主として凍結速度に支配されることも明らかにし、沈降分離操作に通した凍結速度は上述のV_sf およびΦ_ka値を指標として設定できることを示した。第五章においては、凍結融解処理汚泥のろ過特性と凍結処理条件の影響を検討した。すなわち、束縛水を含有する有機性スラリーを対象とした解析法を考察して平均ろ過比抵抗値を求め、下水余剰活性汚泥の平均ろ過比抵抗は凍結融解処理によって1/55程度の値まで減少しろ過速度がかなり大きく増加することを明らかにした。次いで、凍結速度が一定の場合は、-6~-30℃の凍結温度では平均ろ過比抵抗値が冷凍温度の大小によってほとんど変化しないこと、また、凍結温度が一定の場合は2mm/h程度以上の凍結速度では、凍結速度が小さいほど緻密な凝集フロックが生成されて平均ろ過比抵抗値が大きく減少しろ過速度がより増加するが、2mm/h程度以下では平均ろ過比抵抗値はほぼ一定となり、ろ過速度は凍結速度によってもほとんど影響されないことを明らかにした。 さらに、汚泥の中心温度が冷凍庫設定温度と等しくなる冷凍時間まで凍結すれば、凍結管のどの断面位置で凍結した固形物でもろ過特性の改善効果は最大となり、それ以上冷凍を継続してもろ過特性はほとんど変化しないことを明らかにした。第六章においては、凍結融解処理汚泥の圧搾分離特性および凍結処理条件の影響を究明した。すなわち、束縛水の存在を考慮して半固体状湿潤汚泥の圧搾諸特性値の決定法を導出して諸特性値を定圧圧搾試験によって求め、本章の未処理汚泥では、1次圧密速度を支配する修正圧密係数C_e.wおよび2次圧密速度に関するクリープ定数η値は、圧搾圧力pに無関係にほぼ一定であるが、凍結融解処理を行うと、未凍結汚泥と比較してC_e.w 値は減少し、一方、η値は20~25%程度増加することを明らかにした。また、全圧搾量と2次圧密室の比すなわちクリープ定数B は、圧搾圧力pの大小および凍結融解処理の有無には無関係に約0.9 という著しく大きい値を示し、凍結融解余剰活性汚泥の圧搾は主に固形物のクリープに起因して起こると考えられ、凍結融解処理は圧搾速度に好影響を与えることを明らかにした。さらに、圧搾平衡時の含水率も、凍結融解処理によって10%程度減少させることができて、比較的低い圧搾圧力によって自燃可能な含水率まで容易に滅ずることができ、作用圧力p を増大させることによって、固形物に含有される多量の束縛水も分散可能になるとの推察も示した。","subitem_description_language":"ja","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_12_description_5":{"attribute_name":"内容記述","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"名古屋大学博士学位論文 学位の種類:博士(工学) (論文) 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