{"created":"2021-03-01T06:16:30.287906+00:00","id":9720,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"ed1d8f19-c39f-4bc5-b2c6-4f8d2c4c5e6b"},"_deposit":{"id":"9720","owners":[],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"9720"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:nagoya.repo.nii.ac.jp:00009720","sets":["320:606:607"]},"author_link":["29382"],"item_12_biblio_info_6":{"attribute_name":"書誌情報","attribute_value_mlt":[{"bibliographicIssueDates":{"bibliographicIssueDate":"1994-05-09","bibliographicIssueDateType":"Issued"}}]},"item_12_date_granted_64":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"1994-05-09"}]},"item_12_degree_grantor_62":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_language":"ja","subitem_degreegrantor_name":"名古屋大学"},{"subitem_degreegrantor_language":"en","subitem_degreegrantor_name":"Nagoya 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とKeller による隠れた渦の存在により変異モードは存在しないという主張に対し、変異モードがBenjamin の定義通り存在することを確認する実験を行った。その結果、自由端と固定端の場合、エクストラ渦は変異セルとともに付随して2つ存在することがわかった。その場所は各々外円管と端面の角と内円筒と端面の角である。しかし、このエクストラ渦は従来から注目されているセルとは性質が異なり、セル流れのように独立したものではなく、あくまでも変異セルに付随したものである。特に固定端における変異1セルモードでは、アスペクト比の特定の値において、外側エクストラ渦が従来から存在するセルと同じ程度の大きさに発展し、半径方向に横に並んだ2つの渦が形成しツイン渦となる。これは従来から報告されていない形の渦構造である。固定端における変異3セルモードと自由端における変異2セルモードにおいて、エクストラ渦は変異セルに付随して存在することがわかった。しかし、どちらのモードも外側エクストラ渦が発展してツイン渦となることはない。変異セルの流れは内外円管と端面の角に存在する2つのエクストラ渦と主たるセル流れで構成され、端面上における流れは必ず逆向きの流れ方向の領域を持つことになる。よって変異セルの流れの上に通常の流れ方向があると主張するBolstadとKellerらと異なることになる。第7章においてはテイラー渦流れが持つ多重解性、初期条件に対する依存性を固定端と自由端の2つの場合について実験的に調べた。その同一幾何学的条件で存在するモードの中でどのモードの発生頻度が大きいかを初期条件であるレイノルズ数とストロハル数を変化させることにより、アスペクト比ごとにその発生確率を求め検討した。さらに、詳細な可視化観察により、与えられたアスペクト比において存在するモードのレイノルズ数とストロハル数の変化による発生機構について考察した。また、これらの特徴について固定端と自由端の2つの境界条件に対する比較を行った。固定端と自由端の各場合において、1つのアスペクト比の値でレイノルズ数とストロハル数の変化に対する各モードの発生頻度を多数回の試行により実験的に調べ、レイノルズ数とストロハル数の値によって主モードと2次モードの発生頻度が異なることがわかった。特にレイノルズ数によって発生頻度が大きく変わり、同じレイノルズ数の値でもストロハル数によって変わることがわかった。2次モードは.レイノルズ数によって発生するモードの種類が異なり、さらにその発生頻度が変化した。また、同じレイノルズ数でもストロハル数によってモードの発生頻度が変化することがわかった。さらに、レイノルズ数とストロハル数の変化により発生するモードが異なる現象、すなわち、多重解を持つテイラー渦の分岐関係の複雑さを実験的に定めた確率から計算される情報エントロピーで表現することで定性的に明らかにできることを示した。また、各モードの形成過程ほそれぞれ特徴があることがわかり、これをスケッチ図で説明した。モードの選択決定はレイノルズ数とストロハル数の値により半径方向の流れと上下端面上の2次流れの発生の時間差と運動量の大きさによるものであると思われる。固定端と自由端のどちらの場合もレイノルズ数とストロハル数の値によって発生するモードが決定され、レイノルズ数とストロハル数に対する主モードの発生頻度の影響は定性的に類似していることがわかった。また、その分岐の複雑さばどちらかというと自由端の方が小さかった。第8章は第2章から第7章までの結論の総括が述べられている。","subitem_description_language":"ja","subitem_description_type":"Abstract"}]},"item_12_description_5":{"attribute_name":"内容記述","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"名古屋大学博士学位論文 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