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アイテム
樹皮下穿孔性昆虫の寄生バチにおける寄主資源利用様式
https://doi.org/10.18999/nagufs.17.75
https://doi.org/10.18999/nagufs.17.751ce9c0ae-c4e1-4802-8620-ad19779555ee
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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nagufs_17_75.pdf (13.0 MB)
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Item type | 紀要論文 / Departmental Bulletin Paper(1) | |||||
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公開日 | 2007-07-20 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 樹皮下穿孔性昆虫の寄生バチにおける寄主資源利用様式 | |||||
言語 | ja | |||||
その他のタイトル | ||||||
その他のタイトル | Host-resource utilization of parasitoid wasps on subcortical beetles | |||||
言語 | en | |||||
著者 |
浦野, 忠久
× 浦野, 忠久× URANO, Tadahisa |
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アクセス権 | ||||||
アクセス権 | open access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_abf2 | |||||
抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | 森林内において衰弱枯死した樹木の樹幹内には様々な種類の昆虫が生息し,それを餌として複雑な捕食・寄生関係が成立している。しかしこれら樹木穿孔性昆虫の密度調節に関わる天敵生物,とりわけ寄生バチの役割については,これまでに行われた定量的研究に基づいた評価は少ない。その理由として,寄生バチそのものの生活史や寄生様式,寄主昆虫群集との相互関係がほとんど解明されていないことがあげられる。本研究は,マツ樹皮下に生息する穿孔性昆虫の寄生バチ2種(Atanycolus initiatorとSpathiusbrevicaudis)の飼育・調査法の改良を通して,その生活史を解明するとともに,視覚的に寄主を識別できないハチがいかにして樹皮下の寄主を発見し,子の餌として評価し産卵するのか,また野外における寄生バチの寄生行動に影響を及ぼす要因は何かを明らかにするための調査を行った。(1) 2種寄生バチの生活史および寄主探索行動(1) 2種の寄生バチはアカマツ・クロマツ枯死木の樹皮下に穿入するカミキリムシ科,ゾウムシ科,キクイムシ科の幼虫に寄生する,広食性の外部単寄生性のハチである。2種ともに野外における脱出は4月に始まり,断続的に11月まで続いた。7月から9月にかけては羽化成虫が採集されなかったが,これは樹幹内の寄主幼虫数が減少したことによると考えられた。また越冬個体は雄の方が雌より先に脱出する傾向があった。(2) 2機の卵から羽化までの発育は,ほぼ同様の経過をたどることが明らかになった。室内飼育における発育所要日数にも顕著な差はなかった。雌雄を比較すると, 2種いずれにおいても雌の方が発育に長い日数を必要とした。ハチミツ給餌した成虫の寿命は,2種ともに雌の方が有意に長かった。またA.initiatorでは,1年を通して飼育個体群の一部に休眠するものが認められた。(3) 2種の形態には明らかな差が認められた。とくに顕著なのは産卵管長であり,A. initiatorの産卵管は,S.brevicaudisのそれの3.7倍の長さであった。それぞれのサイズパラメータ(体長,頭幅,生重,産卵管長)間には明瞭な相対成長関係が認められた。(4) A.initiatorの室内産卵を従来の丸太を用いる方法から, 透明なスチロールケースに樹皮を固定する方法によって,雌バチの寄主探索行動をより詳細に追跡することが可能となった。A.initiatorの寄主探索行動は,aランダムな探索,b集中的な探索,C産卵管挿入,d寄主麻酔・産卵の4段階に分けることができた。雌バチは樹皮の亀裂などを利用して産卵管を樹皮下に挿入するが,産卵には多くのエネルギーと時間を要することが明らかになった。(2) 性比調節(1)一般に単寄生バチ類の多くでは,母親が寄主のサイズに応じた性比調節を行うことが知られており,この性質に関する理論的説明もなされている(寄主サイズモデル,Charnov et al.1981)。寄主の存在およびサイズをを視覚的に確認できない穿孔虫の寄生バチが,このような性質を持つかどうかを明らかにするための実験を行った。丸太を用いた室内産卵実験では,丸太内に最も多く存在したシラホシゾウ属幼虫に対する性比がA.initiatorでは雄に偏り,S.brevicaudisでは逆に雌に偏っていた。A.initiatorでは平均サイズの大きいクロコブゾウムシおよびヒゲナガモモブトカミキリに対する寄生率が高く,これらにおける性比はほぼ1:1であった。またA.initiatorのキクイムシに対する寄生は認められなかった。一方S.brevicaudisはキクイムシも利用しており,マツノキクイムシに対する性比はやや雌に偏っていた。(2)丸太産卵における2種寄生バチと主要寄主種において,寄主体サイズと寄生バチ羽化成虫体サイズ(いずれも生重)の間に有意な相関が認められた。2種いずれにおいても,相対的にサイズの大きな寄主種では雌雄の回帰係数に有意差が生じた。また同一寄生バチ種の寄主種間では回帰にほとんど差が認められなかった。またシラホシゾウ属に対する回帰は2種で大きく異なっており,S,brevicaudisでは飽和型曲線となった。(3)丸太産卵における2種寄生バチと主要寄生種の間に,寄主サイズにともなう寄生バチ羽化成虫の性比変化が認められた。A.initiatorではサイズの異なる2種の寄主において性比曲線に顕著な違いはなかったが,S.brevicaudisではサイズの小さいマツノキクイムシにおいて,急激な性比の低下がみられた。またこの性比変化は性依存的死亡によるものではなく,母親による性比調節の結果であることが,A initiatorを用いた実験で明らかになった。(4) 2種寄生バチおいて平均サイズの大きな寄主種では,寄主サイズの増加とともに寄主摂食率の低下が認められた。とくにS.brevicaudisとシラホシゾウ属の関係ではこの傾向が顕著であり,雌雄を比較すると,いずれの寄主サイズクラスにおいても雄の方が有意に低い値を示した。(5)寄主サイズモデルからの予測として,雌バチによる寄主サイズの大小の評価は相対的な基準にもとづいて行われると説明されている。本研究ではスチロールケースを用いた産卵方法によって,あらかじめ寄主サイズや寄主種を操作した土で雌バチに供試することが可能となった。そこで寄主サイズを3つのクラスに分け,そのうち2つのサイズを組み合わせてA.initiator雌成虫に与え,穿孔虫の寄生バチとしては初めて寄主サイズ評価に関する実験を行った。その結果寄主サイズに応じた性比の変化は認められたが,寄主サイズ評価の相対性を検討するにはデー夕不足であった。(6)寄主サイズに応じた性比調節が進化する前提条件として,体サイズと適応度の相関が雌雄で異なることがあげられている。A initiatorがこの条件を満たしているかどうかを確認するために,雌雄の体サイズといくつかの適応度要素の相関を調べた。その結果,雌では最も重要な適応度要素と思われる生涯産卵数と蔵卵数が体サイズと強い相関を持つことが明らかとなった。一方雄の交尾能力に関しては,サイズの大きな個体が交尾成功率は高いものの,1個体の雌をめぐって大小の雄が直接争った場合は,両者ともに交尾に成功する場合もあり,そのような場合は必ずしもサイズの大きな個体が有利とはいえなかった。また寄主サイズと発育所要日数の関係では,雄ではサイズの小さな個体において発育日数が有意に短かかった。したがって体サイズと適応度の関係は雄より雌の方が強く,寄主サイズモデルの前提条件をほぼ満たしていることが明らかとなった。(3) 野外枯死木における2種寄生バチの寄主資源利用様式(1)先の室内実験で明らかにされた2種寄生バチの繁殖戦略が,野外枯死木樹幹内の2種の関係にどのような影響を及ぼしているかを解明するために,野外における自然枯死木および伐倒木における寄主穿孔虫と2種寄生バチの時空間分布に関する調査を行った。自然枯死木では,樹幹直径によって穿孔虫の種構成が異なり,大径木ではサビカミキリが,小径木ではシラホシゾウ属が優占していた。寄主種構成の違いは2種寄生バチの優先度にも影響しており,寄主サイズが比較的大きな大径木ではA.initiatorが,寄主サイズの小さな小径木ではS.brevicaudisが優占する傾向にあった。しかしいずれの供試木においても,樹幹下部ではA.initiatorの密度が高かった。これは樹幹下部にサイズの大きな寄主が集中していたことと,樹幹下部の樹皮厚がS.brevicaudisの平均産卵管長を上回っており,S.brevicaudisの産卵が制限されたことが原因と考えられる。(2)自然枯死木の同一樹幹内において2種の利用した寄主サイズには明らかな違いがあった。また寄主サイズと寄生バチサイズの間には有意な相関が認められ,とくにS.brevicaudisとシラホシゾウ属の関係は,室内飼育個体で得られた回帰と同様の飽和型曲線となった。また寄主サイズと寄生バチ性比の関係は,S.brevicaudisとシラホシゾウ属の間では室内飼育個体と同じく,寄主サイズの増加とともに下がる傾向が認められたが,全体の性比はほぼ1:1だった。一方A.initiatorの性比はいずれの樹幹においても雄に偏っていた。(3) 1995年3月に伐倒した健全なアカマツをその後定期的に剥皮調査することにより,寄生バチと寄主穿孔虫の樹幹内分布の季節変化を調べた。伐倒の3ヶ月後まではハチによる寄生は全く認められず,これは樹皮下の穿孔虫幼虫の体サイズが,2種寄生バチの利用可能な大きさに達していなかったためと考えられた。しかし4カ月後には寄主幼虫のサイズが急速に増加し,それにともなって2種寄生バチの寄生も認められた。樹幹内ではS.brevicaudisが優占しており,シラホシゾウ属が寄主として最も多く利用されていた。樹幹内の寄主サイズは全体的に小さく,時間の経過によるサイズの増加も認められなかったため,S.brevicaudis優占の状況は最後まで変わらなかった。しかし,樹幹下部の厚皮部でのみA.initiatorの密度が高くなることが多かった。以上の結果を総合して以下の事項が示唆された。(1) 2種寄生バチの脱出消長および室内飼育実験から,2種はともに年5~6世代を経過し,世代が重複する可能性が高く,ほぼ同一の生活環を持つことが明らかになった。またA.initiatorの休眠生態は,野外個体群の性比の偏りに影響することが推察された。(2) A.initiatorの寄主探索行動の解発刺激としては,寄主の活動にともなう振動などの物理的刺激,および寄主の排出するフラスから発生するにおい物質などの化学的刺激の他に,樹皮の形状もかかわりを持つことが示唆された。(3) 2種寄生バチはその平均体サイズの違いから,発育に必要な栄養要求量が異なるため,共通の寄主種であるシラホシゾウ属を利用した場合の性比および摂食率に差が生じるものと考えられる。このことは室内飼育実験およびシラホシゾウ属の優占していた野外枯死木の両方の結果から考察することができた。(4) 本研究では,寄主を視覚によって発見することのできない穿孔虫の寄生バチにおいて,寄生バチ性比の寄主サイズへの依存性が生じていることを明らかにしたほか,その理論的根拠である寄主サイズモデルの前提条件,すなわち寄生バチ体サイズと適応度の相関に雌雄差があることを解明した。2種寄生バチはそれぞれにとって最適なサイズの寄主を選択する傾向があり,性比調節の基準となる寄主の大小判断は,寄主種の影響を受けないことが示された。しかしサイズの点で適さない穿孔虫種および特殊な生態を持つ種は寄生を受けないかまたは受けにくいことがわかった。後者の例としてマツノマダラカミキリをあげることができ,幼虫の活動性および雌バチの注入する毒液に対する抵抗性が,寄生を受けにくい原因と考えられる。(9)野外枯死木における2種の樹幹内分布は,寄主種および寄主サイズの季節的変化と樹皮厚の分布によって決まり,それらの要因は樹幹サイズによって変化することが明らかとなった。A.initiatorの樹幹内分布に対しては寄主サイズが主な制限要因として働き,10mgf.wt以下の寄主が多い小径木では密度が低く,性比は著しく雄に偏ることが予想される。またS.brevicaudisの分布は樹皮厚の影響を強く受けており,全般的に樹皮厚の大きな大径木では,分布が樹幹上部に限定されることが示唆された。 | |||||
言語 | ja | |||||
抄録 | ||||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | In forest ecosystems,complex interactions exist between many species of subcortical beetles and their natural enemies in declining and dead trees. Only a few studies have tried to measurue the role of natural enemies, especially parasitoid wasps,in regulating the population density of the beetles, because most of the biological and ecological traits and the interactions between hosts and parasitoids have not been clarified. This study investigated life histories and hostsearching behaviors of 2 solitary ectoparasitoids, Atanycolus initiator(FABRICIUS) and Spathius brevicaudis RATZEBURG, and improved the methods for use in oviposition experiments and rearing the wasps in the laboratory.The paper discusses criteria for evaluating beetle larvae as hosts and factors causing the differences in the parasitism pattern between the 2 parasitoids. \n(1) Life histories and host-searching behaviors in the 2 parasitoids 1.The 2 parasitoids are both polyphagous and parasitic on Cerambycidae, Curculionidae, and Scolytidae larvae infesting Japanese pines, Pinus densiflora and P.Thumbergii. Pine logs were collected in the field and kept in an outdoor cage. Adults of both species emerged from April to November. Emergence was not observed from July to September,probably because most of the host species had emerged by then. Most male adults of the overwintering generation of A.initiator emerged a few days before the females. 2.The duration from egg hatch to adult emergence of both species was almost identical under laboratory conditions.In both species, females required more time than males for development.The mean longevity of female adults was longer than males in both species when reared on dilute honey. Between 2% and 25% of the reared A.initiator larvae diapaused. 3. A.initiator adults were distinctly larger than S. brevicaudis adtults. A.initiator's ovipositor was 3.7 times longer than S.brevicaudis's. Clear allometric relationships were established between all combinations of body length, head width, body weight, and ovipositor length. 4. A new method was developed to observe the oviposition behavior of the parasitoids on subcortical beetles in the laboratory. A piece of pine bark was attached to the bottom of a clear styrene case by metal fittings, and living host larvae were placed under the bark. A female wasp was put in the case and induced to oviposit through the bark.Observation allowed the host searching behavior of A.initiator to be divided into 4 phases: random search,concentrated search,ovipositor penetration, and host paralysis and oviposition. (2) Sex allocation of the 2 parasitoids 1. Many solitary parasitoids manipulate the sex of their offspring in response to host size, as proposed by the host-size model of Charnov et al.(1981). Several experiments were conducted to test the sex allocation systems of the 2 parasitoids, which cannot see their hosts. The sex ratio of wasps emerging from Shirahoshizo spp.,the most abundant host species,was strongly male-biased in A. initiator, but female-biased in S. brevicaudis.The percentage parasitism of A.initiator on Niphades variegatus and Acanthocinus griseus, which are larger,was higher than on Shirahoshizo spp., and the sex ratio of emerging adults of both host species was almost 1:1. Only S.brevicaudis exploited 2 species of Scolytidae smaller than 10 mg fresh weight, and the sex ratio of emerging adults from 1, Tomicus piniperda, was female-biased. 2. The size of emerging wasps was positively correlated with host size in both parasitoid species. Regression coefficients of the size relationships were significantly different between males and females of both parasitoids for relatively larger host species.There was no significant difference in the regression coefficients between host species parasitized by each wasp species. Both parasitoids clearly responded differently to the size of their common host species, Shirahoshizo spp. For A.initiator,Shirahoshizo spp.were relatively small hosts, and the regression was linear. In contrast, Shirahoshizo spp. were relatively large hosts for S.brevicaudis, and the regression was logarithmic. 3. The sex ratio (male proportion) of emerging wasps decreased in both parasitoids as host size increased. In A.initiator, there was no remarkable difference in the pattern of sex ratio shift with host size between large (N.uariegatus) and small(Shirahshizo spp.) host species. In contrast,the sex ratio of S. brevicaudis on T.piniperda, a smaller host species, declined more sharply than it did on Shirahoshizo spp., a larger species for this wasp.The oviposition experiment in A,initiator proved that the sex ratio shift observed in emerging wasps did not result from the differential mortalities of male and female offspring as a function of host size but from the sex manipulation of eggs at oviposition by female adults. 4.The proportions of host body consumed by both parasitoid species declined in response to host size for relatively large host species.The proportions of host consumption declined rapidly in S.brevicaudis parasitizing Shirahoshizo spp. and differed significantly between sexes. 5.Charnov et al. (1981) predicted that when female wasps manipulate the offspring sex ratio in response to host size, they evaluate the size of the host relative to the size of other hosts they have encountered. this study,the new apparatus for oviposition experiments enabled the size distribution of host larvae offered to female wasps to be manipulated in advance. Shirahoshizo spp.larvae were divided into 3 sizes- large, medium, and small-and then 2 classes were combined and offered to an A.initiator female.The results showed a shift in sex allocation in response to host size but could not support the relative evaluation of host size by the parasitoid. 6.The host-size model assumes that, by influencing the size of offspring, host size affects the reproductive success of a parasitoid's daughters more strongly than that of her sons. For A.initiator, the effect of host size on various aspects involved in reproductive success of both male and female wasps was measured to verify this assumption. Lifetime production of offspring and egg load at 7 days after emergence were both positively correlated with female wasp size. Two males,1 large and 1 small, were introduced simultaneously into a vial with a virgin female to show the relationship between a male's body size and his mating ability. Although large males tended to mate more than small ones, there was no clear evidence of the advantage of large size when both males succeeded in mating.There was a positive correlation between the male's size and development time,suggesting that smaller males have a tendency to emerge before larger ones and could mate with more females. These results suggest that the positive effect of body size on reproductive success is greater in females than in males,supporting the assumptions of the host-size model. (3) Host-resource use of 2 parasitoids in the field 1. Spatial and temporal distributions of the 2 par asitoids and the host species in dead pine trunks were investigated to determine the effect of the host resource use of both parasitoids on interactions between them in the field.Host species composition depended on trunk diameter.Arhopalus coreanus,for example,a relatively large host species, predominated in large trees, whereas Shirahoshizo spp., a relatively small host species, predominated in small trees.The host species composition influenced the domination of the 2 parasitoids in a tree: A.initiator predominated in large trees,S.brevicaudis in small trees.However, the density of A.initiator was greater than that of S. brevicaudis in the lower part of all sample trunks, because large host larvae concentrated where the bark thickness exceeded the mean ovipositor length of S.brevicaudis. 2. Host size was significantly different between the hosts parasitized by A.initiator and those parasitized by S.brevicaudis in the dead trunks.The size of emerging wasps was positively correlated with host size in both species.The regression of S.brevicaudis and Shirahosizo spp.was logarithmic, and the sex ratio of S.brevicaudis decreased with increasing size of Shirahoshizo spp. Both of these results are similar to the laboratory results. The overall sex ratio of emerging S.brevicaudis adults was almost 1:1, whereas that of A initiator was strongly male-biased. \n \n3.Seasonal changes in the spatiotemporal distribution of both parasitoids and their host species were monitored by regular debarking of pine trees felled in March 1995. Parasitism was not examined in the first 3 months after felling because the host larvae in the trunk were likely to be too small. Observation began 4 months after felling, when there was a rapid increase in host size. In all sample trees, most parasitoids were S. brevicaudis, which parasitized mainly Shirahoshizo spp. Spathius brevicaudis predominated throughout the observation period because the average host size in the trunks was relatively small and did not increase with time. However, the density of A. initiator was high in the bottom part of most sample trees with thick bark. Conclsions 1.Judging from the emergence patterns and developmental periods in the laboratory, the life cycles of the 2 parasitoids are almost identical. Both species could yield 5 or 6 generations in the field each year, and overlap of generations is likely. The male bias in emerging A.initiator wasps in the field may be caused by a difference in the proportion of diapausing larvae between males and females. 2.The results from both the laboratory and the field suggest that the sex ratio and the proportion of host body consumption of the common host species, Shirahoshizo spp., differed greatly between the 2 parasitoids because of differences in the nutritive requirements for larval development deriving from the difference in adult sizes. 3. Parasitoids that cannot see their hosts still allocate sex in response to host size. The assumption of the host-size model was supported in A.initiator. Both parasitoids selected host larvae of suitable size for the development of their offspring, and they are thus most likely to employ "size" rather than "species" as a criterion for evaluating a host and determining which sex to allocate to it. Neither wasp parasitized Monochamus alternatus in spite of its suitable size, probably because the larva could move more rapidly under the bark than other host species, and possibly because of resistance to the poison injected by a female wasp for paralysis. 4.Interactions between the 2 parasitoids in a trunk would be affected by temporal and spatial changes in host size and host species composition and by the distribution of bark thickness. These effects depend on the diameter of the trunk.The field data suggest that the main limiting factor for the distribution of A. initiator is host size. Host larvae smaller than 10 mg average fresh weight, which dominated in small trunks, were not suitable for A.initiator, and the sex ratio of emerging adults was thus strongly male-biased. On the other hand,the distribution of S.brevicaudis was limited mainly by barkthickness,and on large trunks with a thick bark the distribution was strongly restricted to the upper part. | |||||
言語 | en | |||||
内容記述 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 農林水産研究情報センターで作成したPDFファイルを使用している。 | |||||
言語 | ja | |||||
内容記述 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 名古屋大学博士学位論文 学位の種類 : 博士(農学)(論文) 学位授与年月日:平成10年7月31日 浦野忠久氏の博士論文として提出された | |||||
言語 | ja | |||||
出版者 | ||||||
出版者 | 名古屋大学農学部付属演習林 | |||||
言語 | ja | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_6501 | |||||
資源タイプ | departmental bulletin paper | |||||
出版タイプ | ||||||
出版タイプ | VoR | |||||
出版タイプResource | http://purl.org/coar/version/c_970fb48d4fbd8a85 | |||||
ID登録 | ||||||
ID登録 | 10.18999/nagufs.17.75 | |||||
ID登録タイプ | JaLC | |||||
関連情報 | ||||||
関連タイプ | isVersionOf | |||||
識別子タイプ | URI | |||||
関連識別子 | http://rms1.agsearch.agropedia.affrc.go.jp/contents/JASI/pdf/academy/58-2523.pdf | |||||
ISSN(print) | ||||||
収録物識別子タイプ | PISSN | |||||
収録物識別子 | 1344-2457 | |||||
書誌情報 |
ja : 名古屋大学森林科学研究 巻 17, p. 75-140, 発行日 1998-12 |
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フォーマット | ||||||
値 | application/pdf | |||||
著者版フラグ | ||||||
値 | publisher | |||||
URI | ||||||
識別子 | http://hdl.handle.net/2237/8558 | |||||
識別子タイプ | HDL |