WEKO3
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新しい知識を追加したり間違って記憶した知識を修正する追加学習を考慮した、制御システムについて研究を行った。一般的に、ニューラルサーボコントローラには、シグモイド関数を用いた多層型ニューラルネットワークを使用しており、学習にはバックプロパゲイションアルゴリズムを用いているため、新しい知識を追加したり間違って記憶した知識を修正する追加学習ができない。特に、環境(対象物)まで含めた系として扱わなければならない力制御やハイブリッド制御では、動特性の大きく異なる末学習の対象物が新たに制御対象として加わった場合、今まで学習した全ての対象物を含めて再度学習し直す必要があるため非常に効率が悪い。新たなパターンを追加学習するためには、今まで学習したパターンをすべて用意しなければならないし、学習も最初からやり直さなければならず、追加のための学習に多くの手間と時間を必要とする。そこで一種のラジアル・ベース関数を使用したニューラルネットワークと一般的なニューラルサーボコントローラを階層的に組み合わせることにより、追加学習が可能となり、環境の特性変化に対して適応的にコントローラを自己生成し、適応範囲をより大きく広げることが可能な制御システムの構築が可能であることを述べた。そして1自由度マニピュレータの力制御を対象としてシミュレーションを行いその有効性を示した。(5)強化学習によるマニピュレータの最適接近速度の学習マニピュレータの接触動作の最適接近速度の獲得に強化学習(Q-Learning)を用いる方法について検討した。明確な教師がいない環境での有効な学習アルゴリズムとして、強化学習がある。強化学習とは、環境から「報酬」あるいは「罰」という形で評価を得ることにより、より良い行動を探索、発見していく学習方法である。組立作業をロボット・マニピュレータで行おうとすると部品の寸法誤差、位置決め誤差、マニピュレータの剛性、制御誤差、さらには環境の未知特性など、さまざまな不確定要素が存在するため、どのような行動をマニピュレータに与えれば、組立を確実に達成できるか明確でない。このようなプロセスに強化学習が有効と考えられる。作業の試行を繰返し、経験を積み重ねていくうちに、スキルを獲得し、確実に作業を遂行できるようになる。強化学習による組立作業のスキル獲得をめざし、本研究では、組立作業の基礎となる力制御、特に接触動作をとりあげ、強化学習の可能性について述べた。環境(対象物)の特性が未知で、位置決め誤差が存在する接触動作において、強化学習による最適接近速度の獲得の可能性を検討した。そして1自由度マニピュレータの接触動作を対象としてシミュレーションを行いその有効性を示した。", 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ニューラルネットワークによるロボットマニピュレータの位置と力制御に関する研究
http://hdl.handle.net/2237/11522
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名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
---|---|---|
ot4789-1.pdf 要旨 (325.5 kB)
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ot4789.pdf 本文 (6.6 MB)
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Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||
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公開日 | 2009-04-21 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | ニューラルネットワークによるロボットマニピュレータの位置と力制御に関する研究 | |||||
言語 | ja | |||||
著者 |
鴇田, 正俊
× 鴇田, 正俊 |
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アクセス権 | ||||||
アクセス権 | open access | |||||
アクセス権URI | http://purl.org/coar/access_right/c_abf2 | |||||
抄録 | ||||||
内容記述 | 近年、産業用ロボットマニピュレータの発展はめざましく、溶接、塗装、組み立てなど、さまざまな作業に応用されている。また一方では、更により複雑で高度な作業へのロボットマニピュレータの適用が望まれている。マニピュレータを用いて、組立作業や、バリ取り、研磨作業など、複雑で高度な作業を行うには、マニピュレータの位置の制御だけでなく、エンドエフェクタと作業対象物との相互力をも制御する手法が有効であると考えられている。たとえば、マニピュレータを使った組立作業においては、部品の寸法誤差、位置決め誤差、マニピュレータの制御誤差など、さまざまな不確定要素が存在し、位置制御のみのマニピュレータでは、その調整に多大な時間と労力を必要としてしまう。エンドエフェクタと作業対象物との接触力の情報を用いることにより、これら不確定要素は、ある程度調整可能となるが、更に積極的に力を制御し位置制御とうまく組み合わせることにより、こうした、さまざまな不確定要素が存在する組立作業に有効となる。しかし、対象物との相互力を扱う制御系では、その閉ループ内に対象物の動特性が含まれるために、さまざまな対象物を取り扱う場合、あるいは対称物の動特性が未知の場合には、固定された制御システムでは対応できる範囲が限定されてしまう。したがって、対象物の特性変化に村して適応的に制御を行うシステムが必要となる。また、マイクロマニピュレータで生物の細胞内の組織を破壊せずに細胞膜を破るといったケースや、マニピュレータを使ったドリルによる穴あけといったケースでは対象物の破壊前後において、動特性が大きく異なる。破断から反動抑制への一連の動作をスムーズに行う必要があり、このような非線形特性を有する制御対象には、従来からの制御システムでは適応が困難である。位置情報と力情報を組み合わせ統合的に処理するようなハイブリッド制御システムが必要になる。このように、さまざまな環境下において複雑な作業を行うとき、環境特性が未知であったり、非線形性、不確定性が存在する。したがって、環境の特性変化に対して柔軟に適応できる制御システムが必要とされている。また、現在広く使用されている産業用ロボットは、動作教示方式を基礎としており実際の作業環境においてマニピュレータの位置や軌道を人間が細かに教示し、それらをプレイバックすることで作業の実現をはかっている。したがって、作業や環境の変化に対しての教示と調整には、多くの手間と時間を必要とする。このため人間による操作を必要としない、自律型のインテリジェントシステムが必要とされている。本研究では、以上のような背景を踏まえ、ロボットマニピュレータの位置と力の制御に、ニューラルネットワークを用いて、環境の特性変化に村して適応的にコントローラを自己生成し、適応範囲を大きく広げることが可能な制御システムの構築を目的とし、以下の手順で研究を行った。(1)ニューラルネットワークによる対象物の特性を考慮した適応力制御(2)ニューラルネットワークによる対象物の特性を考慮した位置と力の適応ハイブリッド制御(3)ニューラルネットワークによるスタビング制御(4)追加学習型ニューラルネットワークによる適応力制御(5)強化学習によるマニピュレータの最適接近速度の学習以下に各項目の内容の概略を述べる。(1)ニューラルネットワークによる対象物の特性を考慮した適応力制御ニューラルネットワークを用いた、未知対象物に対する力制御方式について研究を行った。対象物との相互作用を伴う制御システムでは、閉ループ内に対象物の動特性が含まれるため、対象物の動特性が既知でないと制御系の設計ができない。また、対象物だけでなく歯車のバックラッシュ、摩擦といったマニピュレータ機構の非線形性パラメータ推定の困難さがあり、制御系の設計が容易でない。更に、対象物の特性が大きく変化する場合、固定フィードバックゲインによる制御では適応できない。そこで、ニューラルネットワークの学習機能、非線形マッピングを用いることにより、従来の制御方式と比較して厳密な数学モデルを必要とせず、未知対象物に適応でき、制御対象の大幅な特性変化に対しても適応できることを示した。また、間接型ニューラルコントローラを用いることにより、従来からの制御系の設計の知識、経験的知識を利用でき、オフラインで学習が可能であることを示した。そして、1自由度マニピュレータの未知対象物に対する力制御のシミュレーションおよび実験を行い、その有効性を示した。(2)ニューラルネットワークによる対象物の特性を考慮した位置と力の適応ハイブリッド制御前項で述べた適応力制御システムを多自由度マニピュレータに拡張する方法について研究を行った。マニピュレータによるグラインディングや刷毛塗りといった作業では、位置と力のハイブリッド制御が有効である。環境によってエンドエフェクタが拘束されている方向には力を制御し、それ以外の方向には位置および姿勢を制御する制御方式である。この場合も、対象物の動特性が、制御の閉ループ内に入るため、対象物の動特性が大きく異なる場合や未知対象物に対して、安定な制御が困難となる。また、多自由度マニピュレータは非線形システムであり、従来のハイブリッド制御システムでは、姿勢変化による不安定性が問題とされている。そこでニューラルネットワークを使用した、対象物の動特性の変化やマニピュレータの姿勢の変化に対してロバストな制御システムの構築について述べた。また、2自由度マニピュレータの未知対象物に対する力制御を対象として、本手法の有効性をシミュレーションおよび実験により示した。(3)ニューラルネットワークによるスタビング制御非線形性の強いスタビング制御に対するニューラルネットワークの有効性を検討した。マイクロマニピュレータで生物の細胞内の組織を破壊せずに細胞膜を破るといった制御や、マニピュレータを使ってドリルによる穴あけを行うといったスタビング制御では対象物の破壊前後において、動特性が大きく異なる。破断から反動抑制への一連の動作をスムーズに行う必要があり、このような非線形特性を有する制御対象には従来からの制御システムでは適応が困難である。位置情報と力情報を組み合わせ統合的に処理するようなハイブリッド制御システムが必要になる。ニューラルネットワークの学習機能、非線形マッピングを用いて、非線形特性を有する対象物の制御を順応的に行うことが可能であることを示し、シミュレーションおよび実験によりその有効性を示した。(4)追加学習型ニューラルネットワークによる適応力制御 新しい知識を追加したり間違って記憶した知識を修正する追加学習を考慮した、制御システムについて研究を行った。一般的に、ニューラルサーボコントローラには、シグモイド関数を用いた多層型ニューラルネットワークを使用しており、学習にはバックプロパゲイションアルゴリズムを用いているため、新しい知識を追加したり間違って記憶した知識を修正する追加学習ができない。特に、環境(対象物)まで含めた系として扱わなければならない力制御やハイブリッド制御では、動特性の大きく異なる末学習の対象物が新たに制御対象として加わった場合、今まで学習した全ての対象物を含めて再度学習し直す必要があるため非常に効率が悪い。新たなパターンを追加学習するためには、今まで学習したパターンをすべて用意しなければならないし、学習も最初からやり直さなければならず、追加のための学習に多くの手間と時間を必要とする。そこで一種のラジアル・ベース関数を使用したニューラルネットワークと一般的なニューラルサーボコントローラを階層的に組み合わせることにより、追加学習が可能となり、環境の特性変化に対して適応的にコントローラを自己生成し、適応範囲をより大きく広げることが可能な制御システムの構築が可能であることを述べた。そして1自由度マニピュレータの力制御を対象としてシミュレーションを行いその有効性を示した。(5)強化学習によるマニピュレータの最適接近速度の学習マニピュレータの接触動作の最適接近速度の獲得に強化学習(Q-Learning)を用いる方法について検討した。明確な教師がいない環境での有効な学習アルゴリズムとして、強化学習がある。強化学習とは、環境から「報酬」あるいは「罰」という形で評価を得ることにより、より良い行動を探索、発見していく学習方法である。組立作業をロボット・マニピュレータで行おうとすると部品の寸法誤差、位置決め誤差、マニピュレータの剛性、制御誤差、さらには環境の未知特性など、さまざまな不確定要素が存在するため、どのような行動をマニピュレータに与えれば、組立を確実に達成できるか明確でない。このようなプロセスに強化学習が有効と考えられる。作業の試行を繰返し、経験を積み重ねていくうちに、スキルを獲得し、確実に作業を遂行できるようになる。強化学習による組立作業のスキル獲得をめざし、本研究では、組立作業の基礎となる力制御、特に接触動作をとりあげ、強化学習の可能性について述べた。環境(対象物)の特性が未知で、位置決め誤差が存在する接触動作において、強化学習による最適接近速度の獲得の可能性を検討した。そして1自由度マニピュレータの接触動作を対象としてシミュレーションを行いその有効性を示した。 | |||||
言語 | ja | |||||
内容記述タイプ | Abstract | |||||
内容記述 | ||||||
内容記述 | 名古屋大学博士学位論文 学位の種類:博士(工学) (論文) 学位授与年月日:平成7年5月15日 | |||||
言語 | ja | |||||
内容記述タイプ | Other | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源 | http://purl.org/coar/resource_type/c_db06 | |||||
タイプ | doctoral thesis | |||||
書誌情報 |
発行日 1995-05-15 |
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学位名 | ||||||
言語 | ja | |||||
学位名 | 博士(工学) | |||||
学位授与機関 | ||||||
学位授与機関識別子Scheme | kakenhi | |||||
学位授与機関識別子 | 13901 | |||||
言語 | ja | |||||
学位授与機関名 | 名古屋大学 | |||||
言語 | en | |||||
学位授与機関名 | Nagoya University | |||||
学位授与年度 | ||||||
学位授与年度 | 1995 | |||||
学位授与年月日 | ||||||
学位授与年月日 | 1995-05-15 | |||||
学位授与番号 | ||||||
学位授与番号 | 乙第4789号 | |||||
フォーマット | ||||||
application/pdf | ||||||
フォーマット | ||||||
application/pdf | ||||||
著者版フラグ | ||||||
値 | publisher | |||||
URI | ||||||
識別子 | http://hdl.handle.net/2237/11522 | |||||
識別子タイプ | HDL |